“紙袋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんぶくろ68.0%
かみぶくろ32.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あとは眞の闇、兩手を後ろ手にしばられた上、猫に紙袋かんぶくろの體では、氣は確かでも、年寄の主人清右衞門、どうすることも出來ません。
紙袋かんぶくろを頭へかぶせらるる事——これは苦しいばかりではなはだ興味のとぼしい方法である。ことに人間の相手がおらんと成功しないから駄目。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
次郎は待ちかまえていたように、自分のそばに置いていた紙袋かみぶくろから、ガリ版の印刷物をとり出して、みんなに配布した。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
九百八十六部の「夢みつつ」は札幌さつぽろの或物置小屋の砂埃すなほこりの中に積み上げてあつた。が、それはしばらくだつた。彼の詩集は女たちの手に無数の紙袋かみぶくろに変り出した。
詩集 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)