“薬袋紙”の読み方と例文
旧字:藥袋紙
読み方割合
やくたいし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それを包む紙を「薬袋紙やくたいし」と呼びます。昔は色々の種類があったようですが、今一番沢山用いているのはこうぞ紅殻べにがらを入れた紙であります。落ちついた赤い色で、他では見かけません。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
彼はあらかじめ太田医院の薬袋紙やくたいしと外袋とを手に入れ、それには一見区別の出来ないように、それ/″\記入をして、その包紙の中には毒薬を入れ、千鶴の持っているのと同じ風呂敷を用意して
薬袋紙やくたいしを表紙に茶半紙ちやばんし二三帖を綴ぢた製本の体裁から本文の書体、悉くわたくしの原本と同一で、しかも驚くべきは巻首と巻末とに捺してある印までが原本のものに似せてあることであつた。
来訪者 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)