“林樾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こずえ50.0%
りんゑつ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
地は隈無く箒目の波を描きて、まだらはなびらの白く散れる上に林樾こずえを洩るゝ日影濃く淡くあやをなしたる、ほとんど友禅模様の巧みを尽して
巣鴨菊 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
紙漉橋の袂に鉄砲垣を折りめぐらして、生節なまぶしの冠木を見越しの雑裁うえごみ林樾こずえを深く(中略)春は塀外の桜、庭もに散り込みて、打延る両岸の枝頭の色は大曲のはてまで一目に残余なごり無く
巣鴨菊 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
一隻は高く虚空にかけりて、大圈を畫し、林樾りんゑつ沼澤を下瞰かかんするが如くなりき。岸に近き水面には緑樹の影を倒せるありて、その中央には碧空の光をひたすを見る。時に大魚の浮べるあり。