はか)” の例文
私は何んともいえず気のかない即ち大阪語でいえばもっさりとした、しかも上等のきものを着せられ、畳表たたみおもての下駄をはかされるのだ。
めでたき風景 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
きつい猿股のようなものがはかされたと思うと、次には胸のところからかかとのところへ届くほどのサラサラした長い布で巻かれた。なんだか、艶めかしいいい香が鼻をうった。
鍵から抜け出した女 (新字新仮名) / 海野十三(著)
のがれねば二人とも如何なる憂目うきめに逢んも知れ難し少も早く落付おちつき給へと云ば友次郎は何か仔細しさいは分らねども然らばとて手ばや草鞋わらぢはかしむればお花も有合の草鞋を足に引掛ひつかけ二人手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)