敢果はか)” の例文
忍び今の身の敢果はかなきさまかこちつゝ如何いかなる因果と泣沈なきしづむにぞ文右衞門はかたちたゞしコレお政其方は何とて其樣に未練みれんなることを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
華尾先生もこのお仲間で身分のある家から女房をもらつて其縁に頼つて敢果はかない出世をしやうといふのが生涯の大望だ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
をとこにてもあれかしと敢果はかなきことうらなひて、表面うわべ無情つれなくつくれども、子安こやすのおまもなにくれと、ひとよりきてことそのまゝ、不案内ふあんないをとこなれば間違まちがひだらけ取添とりそへて、美尾みをはゝ萬端ばんたんたのめば
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
いつも敢果はかない
枯草 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
さしてぞ急ぎゆくに人間の一生は敢果はかなき事草葉くさばおけつゆよりもなほもろしとかや如何に貧苦ひんくせめられても親子諸共もろともくるしまば又よき事も有べきに別れ/\にならや子の手柏てがしは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)