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揣
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はか
ふりがな文庫
“
揣
(
はか
)” の例文
桃水や一休ほどの器量なきものが遊女を
済度
(
さいど
)
せんとして
廓
(
くるわ
)
に出入りすることはみずから
揣
(
はか
)
らざる
僭越
(
せんえつ
)
であり、運命を恐れざる無知である。
愛と認識との出発
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
わたくしは古今幾多の伝記を読んで
慊
(
あきた
)
らざるものがあつた故に、
竊
(
ひそか
)
に発起する所があつて、自ら
揣
(
はか
)
らずしてこれに著手した。是はわたくしの試験である。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
これ予が自ら
揣
(
はか
)
らず、敢てここに憲政の本義に関する愚見を
披瀝
(
ひれき
)
して大方の叱正を乞わんとする
所以
(
ゆえん
)
である。
憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず
(新字新仮名)
/
吉野作造
(著)
我
爭
(
いか
)
でかおん身を棄つべき。我を棄て給ひしは、我を逐ひて風塵の
巷
(
ちまた
)
に
奔
(
はし
)
らしめ給ひしは、おん身にこそあれ。かく言はゞ、おん身は我を自ら
揣
(
はか
)
らざるものとやし給はん。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
顧
(
おも
)
えば女性の身の
自
(
みずか
)
ら
揣
(
はか
)
らず、年
少
(
わか
)
くして民権自由の声に
狂
(
きょう
)
し、
行途
(
こうと
)
の
蹉跌
(
さてつ
)
再三再四、
漸
(
ようや
)
く
後
(
のち
)
の
半生
(
はんせい
)
を家庭に
托
(
たく
)
するを得たりしかど、一家の
計
(
はかりごと
)
いまだ成らざるに、身は早く
寡
(
か
)
となりぬ。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
▼ もっと見る
そうして、自分の子女に対する外には教育の経験を持たない私が、自ら
揣
(
はか
)
らずして、実際の教育に少しばかり関係して見ても好いという衝動をいつの間にか心の隅に感じているのでした。
文化学院の設立について
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
ああ私はみずから
揣
(
はか
)
らずして高い高い標準を立てたような気がする。しかし私はけっしていたずらに高い理想を立して非難の口実を探したのではない。
愛と認識との出発
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
七月七日に柏軒は京都の旅宿に病み臥し、自ら起たざることを
揣
(
はか
)
つて身後の事を書き遺した。此書は現に良子刀自が蔵してゐる。わたくしは
下
(
しも
)
に其全文を写し出すこととする。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
私はみずから
揣
(
はか
)
らずして氏の思想の哲学的価値に関して、是非の判断を下そうとするのではない。哲学者としての氏の思想および人格をあるがままに、一の方針の下に叙述しようと試みるのである。
愛と認識との出発
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
揣
漢検1級
部首:⼿
12画
“揣”を含む語句
揣摩
揣摩臆測
揣摩憶測