“彼此”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かれこれ60.7%
ひし30.4%
をちこち1.8%
あちこち1.8%
あれこれ1.8%
かれこ1.8%
ひが1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕が立つのに妻なんぞはゐなくてもいから、是非一しよに行つて上げろと云つて、妻を附けて遣つた。それでももう彼此かれこれ帰る頃だよ。
魔睡 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
そしてその称呼は時に彼此ひし相通用し、その実河原者をもしばしば坂の者と呼び、坂の者をも或いは河原者と呼ぶ事にもなったらしい。
伊勢の相可あふかといふさとに、拝志氏はやしうぢの人、世をはやくつぎゆづり、むこともなくかしらおろして、名を夢然むぜんとあらため、従来もとより身に病さへなくて、彼此をちこちの旅寝を老のたのしみとする。
さては邪見な七蔵しちぞうめ、何事したるかと彼此あちこちさがして大きなるふしの抜けたる所よりのぞけば、鬼か、悪魔か、言語同断、当世の摩利まり夫人とさえこの珠運が尊く思いし女を、取って抑えて何者の仕業ぞ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
もとより彼此あれこれを書きこなせる、ということではなくて。
はなしほかでがさどうも、彼此かれこれはあ、小卅日こさんじいんちにもんべが、まあだかたでどつちからてえつけてえゝかわかんねえんでがさどうもはあ、わしはうてえに洪水みづばかしたんぢや
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
是等諸種の摸樣は通例つうれい彼此ひがあいこんじて施され居るなり。彩色には總塗そうぬり、畫紋有り、兩種を合算するも其數甚少し。色は何れも赤なれど其内に四五種の別有り。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)