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忖
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はか
ふりがな文庫
“
忖
(
はか
)” の例文
われは手に
瓔珞
(
くびたま
)
を捧げて、心にこれをマリアに與へんことを願ひぬ。マリアの顏の紅を
潮
(
さ
)
せしは、我心を
忖
(
はか
)
り得たるにやあらん、
覺束
(
おぼつか
)
なし。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
盛りと見ゆる世も
何
(
いづ
)
れ衰ふる時はあり、末は濁りても
涸
(
か
)
れぬ源には、流れも
何時
(
いつ
)
か
清
(
す
)
まんずるぞ。言葉の
旨
(
むね
)
を
忖
(
はか
)
り得しか
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
我々は自分に考えて居る事しか世間の人の心中を
忖
(
はか
)
る事は出来んが、実に面白いものだという感覚が起りました。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
潔白の
我
(
わが
)
心中を
忖
(
はか
)
る事出来ぬ
爺
(
じい
)
めが
要
(
いら
)
ざる
粋立
(
すいだて
)
馬鹿
(
ばか
)
々々し、一生に一つ
珠運
(
しゅうん
)
が作意の新仏体を刻まんとする程の
願望
(
のぞみ
)
ある身の、何として今から妻など
持
(
もつ
)
べき
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
芳年が紫玉の意を
忖
(
はか
)
って、これを花山に告げた。花山は
援
(
すくい
)
を茶弘に求めた。茶弘は新橋
界隈
(
かいわい
)
に幅を利かせていた
侠客
(
きょうかく
)
で、花山が親分として戴いていたのである。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
他人の真意を
忖
(
はか
)
るもので、もとより論ずるにも足らぬことであり、また「喜田が部落民のヒイキをしすぎる」ということの如きも、確かに観察を誤まったもので
融和促進
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
「サン、カルロ」座なる數千の客は我に何の
由縁
(
ゆかり
)
もなきに、口を
齊
(
ひとし
)
うして喝采したり、われは惠深き君の我喜を分ち給はんことを
忖
(
はか
)
りしにと答へたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「お前の国の王様は人を欺くか。王様に嘘はない。おのれの心をもって王様の心を
忖
(
はか
)
るような事をするな。
明日
(
あした
)
はきっとくれるに違いない」と
叱
(
しか
)
り付けました。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
厨子王は姉の心を
忖
(
はか
)
りかねて、寂しいような、悲しいような思いに胸が一ぱいになっている。
山椒大夫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
忖
漢検1級
部首:⼼
6画