はか)” の例文
飯をはかせるというから、私は驚いて、あの腕前ではとてかなわぬから一生懸命逃げたんだが、あのくらい苦しいことはありませぬ、それ故御無沙汰になって
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
はかんと思ひ込みしにむだと仕たり瞬間に本山もとやまに着けど馬に水もかはず只走りに走る梅澤櫻澤などいふ絶景の地に清く廣やかの宿屋三四軒ありこゝに一宿せざることのしさよ山吹躑躅つゝぢ今を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
硫黄いおうヶ島の若布わかめのごとき襤褸蒲団ぼろぶとんにくるまって、抜綿ぬきわたまろげたのを枕にしている、これさえじかづけであるのに、親仁が水でもはかしたせいか、船へ上げられた時よりは髪がひっつぶれて
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
好事として義理ぎりも人情もなき惣内方へ入こみそれにてもなほ倦足あきたらず無罪の九助をとがおとし罪科に行はせんとたくみし段人面獸心とは汝がことなり今見よ確成たしかなる證據しようこを出し二言とははかせぬぞ又同じ衣類いるゐ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
閻王えんおうの口や牡丹をはかんとす
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
花「なに云わなけりゃア脊骨をどやして飯をはかせても云わせるぞ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)