羽虧はか)” の例文
どうか臥んでいて下され、お湯ももうじき沸きましょうほどに含嗽手水うがいちょうずもそこで妾がさせてあげましょう、と破れ土竈べっついにかけたる羽虧はかがまの下きつけながら気をんで云えど
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
どうか臥むで居て下され、お湯ももう直沸きませうほどに含嗽うがひ手水てうづも其所で妾が為せてあげませう、と破土竃やぶれべつつひにかけたる羽虧はかけ釜の下焚きつけながら気を揉んで云へど、一向平気の十兵衞笑つて
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)