“吾々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
われわれ81.5%
われ/\16.7%
こっち1.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
前に申す通り吾々われわれの生命は——吾々と云うと自他を樹立する語弊はあるがしばらく便宜のために使用します——吾々の生命は意識の連続であります。
文芸の哲学的基礎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
吾々われわれ花見連中れんじゅうは何も大阪の火事に利害を感ずることはないから、焼けても焼けぬでも構わないけれども、長与ながよいって居る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
吾々われわれは、〔残酷〕なる銃剣の下にたおれたる斎藤内大臣、高橋大蔵大臣、渡辺教育総監に対して、深厚なる弔意を表示すべき義務を感ずる。
二・二六事件に就て (新字新仮名) / 河合栄治郎(著)
——吾々われわれは「扇をさかさにした形」だとか「摺鉢すりばちを伏せたような形」だとかあまり富士の形ばかりを見過ぎている。
路上 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
「多分そこらへ一人で探検に出かけているんだろう。もう程なく帰って来ようから、吾々われわれは少しも早くここの空気の逃げ出さないようにしなければならない。」
月世界跋渉記 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
それであるから吾々われ/\財政ざいせい整理緊縮せいりきんしゆくをして、國民こくみんをして消費節約せうひせつやくをさせて
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
彼は吾々われ/\ぜい、あい、しいの金七万八千ドルを奪つて日本へ逃げて来てぜい、あい、しいの暗号を日本の外務省に送りました。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
したが、吾々われ/\老人らうじんっては、平和へいわまもることはさまで困難むづかしうはあるまいでござる。
それは吾々われ/\に限り知られぬ煩悶をいざなつたばかりで、それを訴ふべく託すべき何物をも与へなかつた。
黄昏の地中海 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
吾々われ/\が十六七のとき文天祥ぶんてんしやう正気せいきの歌などにかぶれて、ひそかに慷慨かうがい家列伝に編入してもらひたい希望で作つたものと同程度の出来栄できばえである。
艇長の遺書と中佐の詩 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
のみならず万一、この一件が片付き兼ねる……下手人がわからぬとなると吾々こっちは元よりの事、御主人の松倉様まで、十手捕縄を返上せにゃならぬかも知れぬと言うので、松倉十内様は今のところ青息吐息
鼈甲屋や、衣裳屋、指物屋なぞの出入りが間遠になって来たのは、どうも怪訝おかしいと言う近所界隈の取沙汰じゃ……吾々こっちもドウモそこいらが臭いような……事件ことの起りはその辺ではないかと言いたいような気持がするが、それから奥の深い事情が一つも判然わからんけに困っとる。