“われわれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
吾々65.2%
吾儕11.6%
我々10.1%
我我4.3%
人間2.9%
余等1.4%
吾々軍医1.4%
吾人1.4%
我儕1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其処そこには例の魔だの天狗てんぐなどという奴が居る、が偶々たまたまその連中が、吾々われわれ人間の出入でいりする道を通った時分に、人間の眼に映ずる。
一寸怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
吾儕われわれ軍医はこれを自傷ゼルプスト・ウンデー……略してS・ゼルウーと名付けている。すなわちS・Wの特徴は生命に別条のない手や足に多い事である。
戦場 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
物体といふも我々われわれの意識現象を離れて、別に独立の実在を知り得るのではない。我々に与へられたる直接経験の事実はただこの意識現象あるのみである。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
甲板球戯デツキビリヤアド我我われわれに最も好く時間を費させつ運動にもなるが、昼間ひるまに限られた遊戯であつて其れもき易い日本人には二時間以上続け得ない様である。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
子供の身体からだをかばいすぎてその活力を弱め、子供の心をかばいすぎて友だちを制限し、人間われわれ霊性たましいの偉大なものだということを忘れて、子供をただ幸福に導こう導こうとしている。
たましいの教育 (新字新仮名) / 羽仁もと子(著)
「あぶない。出ますよ」と云う声の下から、未練みれんのない鉄車てっしゃの音がごっとりごっとりと調子を取って動き出す。窓は一つ一つ、余等われわれの前を通る。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
吾々軍医われわれ以外の独逸国民が誰も知らない戦争の裡面を見せて上げる。独逸軍の強い理由がわかる重大な秘密だ。君のような純情な軍医には一度、見せておく必要がある。……これは命令だ……
戦場 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
吾人われわれは、いくらか名前を知られ、人の尊敬をるようになると、たちまちもうらくなったような気がして、心がゆるみ、折角せっかく青年時代に守り本尊としていた理想を
ソクラテス (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
同様に汝等の生命が半分でも、四分の一残っていても構わない、ヴェルダンの要塞にブッ付けなければならないのが我儕われわれ、軍医の職務である……わかったか……
戦場 (新字新仮名) / 夢野久作(著)