“太刀魚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たちうお66.7%
さんま16.7%
たちのうお16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夏といえば、チヌ(黒鯛)や太刀魚たちうおの夜釣りも忘れられない。チヌは糠団子ぬかだんごで、桟橋の上からでも釣れるが、太刀魚のほうは少々めんどうである。両方とも闇夜がよい。
瀬戸内の小魚たち (新字新仮名) / 壺井栄(著)
新潮社の中村さんが来た。何度逢つても例のやうな私には覚える事の出来憎い顔であるなどと話しながら思つて居た。夕飯ゆふはんを味噌漬の太刀魚さんまで食べた。
六日間:(日記) (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
口でくわえても藤色縮緬ちりめんを吹返すから、おとがいへ手繰って引結うのに、しなった片手は二の腕まで真白まっしろ露呈あらわで、あこがるる章魚たこ太刀魚たちのうお烏賊いかたぐいが吹雪の浪を泳ぎ寄りそうで、危っかしい趣さえ見えた。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)