“大銀杏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおいちょう77.8%
おほいてふ22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、突如、大銀杏(おおいちょう)の木蔭から、竹ノ子笠を眉深(まぶか)に、身には半蓑(はんみの)をまとった武士が、燕(つばめ)のごとく、公卿の傘へ、体当りにぶつかッて逃げた——。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
筋向うの屋敷内に高くそびえている大銀杏(おおいちょう)の葉の時どき落ちる音が寂しくきこえるばかりで、夜露のおりたらしい往来には人の足音も響かなかった。
有喜世新聞の話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
雨(あめ)にしづくの拍子木(ひやうしぎ)が、雲(くも)の底(そこ)なる十四日(じふよつか)の月(つき)にうつるやうに、袖(そで)の黒(くろ)さも目(め)に浮(う)かんで、四五軒(しごけん)北(きた)なる大銀杏(おほいてふ)の下(した)に響(ひゞ)いた。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
お光も小池と同じやうに、名も知れぬ神の宮の大銀杏(おほいてふ)を見上げて言つた。鵯(ひよ)が二羽、銀杏の枝から杉の木に飛び移つて、汽笛(きてき)のやうな啼き聲を立てた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)