“一定”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いちじょう48.1%
いつてい22.2%
いちぢやう14.8%
いちじよう3.7%
きっと3.7%
いってい3.7%
てっきり3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「されば、はしなくここに宰相さいしょうの将軍をお迎えしたてまつるもまことに不思議。ここを根じろに、一定いちじょう、弔合戦の覚悟にござりまする」
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
醫者いしやもらふと、發育はついく充分じゆうぶんでないから、室内しつない温度をんど一定いつていたかさにして、晝夜ちうやともかはらないくらゐ人工的じんこうてきあたゝめなければ不可いけないとつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
されば馬太またい御経おんきやうにもしるいた如く「心の貧しいものは仕合せぢや。一定いちぢやう天国はその人のものとならうずる。」
きりしとほろ上人伝 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「死のふは一定いちじよう、しのび草には何をしよぞ、一定かたりをこすよの、こういう小唄でございます」
織田信長 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
カピ妻 かたき一定きっとってやります。懸念けねんにはおよばぬ。すれば、最早もうきゃんな。
六万坪という広い区域に一定いっていのあいだをおいて建てられているところは殺風景さっぷうけいそのものであったし、それにこのごろになって壁は風雨ふううにうたれてくずれはじめ、ところどころに大きく穴があいたり
骸骨館 (新字新仮名) / 海野十三(著)
マーキュ 彼奴あいつめは怜悧者りこうものぢゃ、一定てっきりとうに拔駈ぬけがけして、今頃いまごろは(うちに)てゐるのであらう。