“いちじょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一場41.5%
一定24.5%
一帖11.3%
一条11.3%
一縄3.8%
一丈1.9%
一乗1.9%
一娘1.9%
一錠1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それと共に、みだりに自分でこしらえたこの一場いちじょうの架空劇をよそ目に見て、その荒誕こうたん冷笑せせらわらう理智の力が、もう彼の中心に働らいていた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
大方、例の『敦盛』と同じように好んで居た「死のうは一定いちじょうしのび草には何をしよぞ、一定かたりのこすよの……」
桶狭間合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
その式には白粉おしろいを神像の顔に塗ることあり。大同の家には必ずたたみ一帖いちじょうしつあり。この部屋へやにてよるる者はいつも不思議にう。まくらかえすなどは常のことなり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
老僕聞て大におどろき、すぐる三月三日、桜田さくらだ一条いちじょうかたりければ、一船ここに至りて皆はじめて愕然がくぜんたり。
一縄寒雁下秋空 一縄いちじょう寒雁かんがん 秋空あきぞらくだる〕
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
第十一 積雪尺ニみつレバ遺蝗いこうヲ地下ニルコト一丈いちじょう其春必霡霂みゃくもくノ小雨アリテ潤沢澆洽ぎょうこうシ以テ天下ノ豊年ヲナス
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
そういう忠誠な臣下を犠牲にしながら、義景は、本城一乗いちじょうたににこもって、祖先の地を死守しようという気ももたなかったのである。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
げんに、杉本氏の一娘いちじょうなども、たまたま、父健吉画伯がデッサンしかけた清盛の顔をそばから見て、「清盛って、そんなやさしそうな人じゃないわ」
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鎮痛剤を一錠いちじょう、ビールとともに飲み下しながら、彼はつぶやいた。
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)