“荒誕”の読み方と例文
読み方割合
こうたん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それと共に、みだりに自分でこしらえたこの一場いちじょうの架空劇をよそ目に見て、その荒誕こうたん冷笑せせらわらう理智の力が、もう彼の中心に働らいていた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
のみならず釈迦は生まれる時、彼の母を殺したと云う。釈迦の教の荒誕こうたんなのは勿論、釈迦の大悪だいあくもまた明白である。
おぎん (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
幼名を甚太郎といい、後に甚内と改めたその人がすなわち、鳥越の永護霊神として、半ば実在の人となり、半ば荒誕こうたんの人となり、奇怪な盗賊として祀らるるに至りました。
大菩薩峠:19 小名路の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)