“柿紅葉”の読み方と例文
読み方割合
かきもみじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
竹藪たけやぶの色、柿紅葉かきもみじいもの葉、槿垣むくげがき、熟した稲の、すべてを見るたびに、なるほど今はこんなものの有るべき季節であると、生れ返ったようにおもい出してはうれしがった。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そうしてモンスーンのないかの地にはほんとうの「春風」「秋風」がなく、またかの地には「野分のわき」がなく「五月雨さみだれ」がなく「しぐれ」がなく、「柿紅葉かきもみじ」がなく「霜柱」もない。
連句雑俎 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
真っ赤な柿紅葉かきもみじに、時雨雲しぐれぐものあいだから、鈍い冬日がしてくる。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)