“小倉山”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おぐらやま75.0%
をぐらやま25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
川はすっかり霧（きり）で隠（かく）れて、やや晴れた方の空に亀山（かめやま）、小倉山（おぐらやま）の松（まつ）の梢（こずえ）だけが墨絵（すみえ）になってにじみ出ていました。
鯉魚 (新字新仮名) ／ 岡本かの子(著)
毎日竹藪（たけやぶ）に雪の降る日々、嵯峨や嵐山の寺々をめぐり、清滝の奥や小倉山（おぐらやま）の墓地の奥まで当（あて）もなく踏みめぐったが、天龍寺も大覚寺も何か空虚な冷めたさをむしろ不快に思ったばかりで
日本文化私観 (新字新仮名) ／ 坂口安吾(著)
裾は露、袖は涙に打蕭（うちしを）れつ、霞める眼に見渡せば、嵯峨野も何時（いつ）しか奧になりて、小倉山（をぐらやま）の峰の紅葉（もみぢば）、月に黒（くろ）みて、釋迦堂の山門、木立（こだち）の間に鮮（あざやか）なり。
滝口入道 (旧字旧仮名) ／ 高山樗牛(著)