“嫋女”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たおやめ38.5%
タワヤメ38.5%
たわやめ7.7%
たをやめ7.7%
ひわやめ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ついぞ見かけたことのないもので、ひとりは四十がらみのおうな、気の狂うた方は、まだ二十歳にもみたぬ嫋女たおやめでございますが」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
布留フル大人ミコトは、嫋女タワヤメ眩惑マドヒによりて、馬じもの縄とりつけ、シヽじもの弓矢カクみて、大君の御令畏ミコトカシコみ、天離アマサカ鄙辺ヒナベマカる。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
何しろ、嫋女たわやめは国の宝じゃでのう。出来ることなら、人の物にはせず、神の物にしておきたいところじゃが、——人間の高望みは、そうばかりもさせてはおきおらぬがい——。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
桂殿といふ嫋女たをやめをお見出しあつて、浮れあるきに餘念もおはさぬところへ、我々のごとき邪魔外道が附きまとうては、却つて御機嫌を損ずるでござらうぞ。
修禅寺物語 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
何しろ、嫋女ひわやめは、国の宝ぢやでなう。出来ることなら、人の物にはせず、神の物にしたいところよ。——ところが、人間の高望たかのぞみは、さうばかりも辛抱しては居りはせぬがい——。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)