“嫋嫋”の読み方と例文
読み方割合
じょうじょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私たちの世代にいたっては、その、いとど嫋嫋じょうじょうたる伝統の糸が、ぷつんと音たてて切れてしまったかのようである。
古典竜頭蛇尾 (新字新仮名) / 太宰治(著)
時鐘の取締りをうけて時刻はずれには決して鳴ることのない聖堂の鐘が、凍体とうたいのような一月二十一日払暁五時の空気に、嫋嫋じょうじょうとした振動を伝えたのである。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
ただ妙に嫋嫋じょうじょうとして和やかな、まるで一色ひといろの闇のやうに潤んだものが彼をトップリ包んでゐた。
竹藪の家 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)