“じょうじょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
嫋々38.6%
上乗21.7%
上々4.8%
嫋嫋4.8%
襄城4.8%
条々3.6%
常情3.6%
畳々3.6%
上〻1.2%
上上1.2%
上場1.2%
上饒1.2%
壌々1.2%
如上1.2%
娘々1.2%
嬝嫋1.2%
浄々1.2%
滌々1.2%
穣々1.2%
裊々1.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時、すでに春けて建安二年の五月、柳塘りゅうとうの緑は嫋々じょうじょうと垂れ、淯水の流れはぬるやかに、桃の花びらがいっぱい浮いていた。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いや、」佐野君は苦笑して、「あなたが落ちたので、鮎がおどろいていなくなったようです。」佐野君にしては上乗じょうじょうの応酬である。
令嬢アユ (新字新仮名) / 太宰治(著)
「……いや権殿ごんどの。あなたの方は、それで上々じょうじょうといえよう。ところが、こちらの目企もくろみは、そうかんたんにはまいらなくなったよ。月に雲とは、よくいったものだ」
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
時鐘の取締りをうけて時刻はずれには決して鳴ることのない聖堂の鐘が、凍体とうたいのような一月二十一日払暁五時の空気に、嫋嫋じょうじょうとした振動を伝えたのである。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
宋の襄城じょうじょう李頤りいあざな景真けいしん、後に湘東しょうとうの太守になった人であるが、その父は妖邪を信じない性質であった。
「ヤヤッ! そういう間も、もう水がたまりだしたぞ。土ふまずへ、ヒタヒタと水がきた」事実、部屋全体にうすく水が行きわたったらしく、線のほそい滝の水が、条々じょうじょうと……。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
この歌では、自身のことを詠んでいるのだが、それは妻に亡くなられて悲しい余りに、自分の身をも悲しむのは人の常情じょうじょうであるから、この歌は単に大観的に無常を歌ったものではないのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
自分は秋の夜の静寂のうち畳々じょうじょうとして波の如く次第に奥深く重なって行くその屋根と、海のように平かな敷地の片隅に立ち並ぶ石燈籠いしどうろうの影をば
霊廟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
いずれ結構上〻じょうじょうの物は少い世の中に、一見損みそこなえば痛手を負わねばならぬ瀬に立って、いろいろさまざまあらゆる骨董相応の値ぶみを間違わず付けて
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「あのちいさなのどが、よくもうごくものだ。どうもいままであれをきいていなかったのがふしぎだ。あれなら宮中でも、上上じょうじょうのお首尾しゅびじゃろう。」
幕いよいよ明かんとする時畠山古瓶以前は髯むぢやの男なりしを綺麗に剃りて羽織袴はおりはかまの様子よく幕外に出でうやうやしく伊井一座この度鴎外先生の新作狂言上場じょうじょうゆるしを得たる光栄を述べき。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
ごうごうの地鳴りは鳴りやまず、一しんへきを裂き、また、山をふるッて、このため、龍虎山の全峰はえ、信江しんこう上饒じょうじょうの水は、あふれ捲いて、ふもとを呑むかと思われるほどだった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天下壌々じょうじょう利のために往き、天下熙々きき利のために来たる。その来たるや風のごとく、その往くや潮のごとし。その集まるや、需用の求心力あるがゆえなり。その散ずるや供給の遠心力あればなり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
ここに於て我輩の要求する如上じょうじょうの二大要項の根本的解決の必成を期待してまざるものである。人道主義なるかな、人道主義なる哉。
永久平和の先決問題 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
何処どこやしきの垣根ごしに、それもたまに見るばかりで、我ら東京に住むものは、通りがかりにこの金衣きんい娘々じょうじょうを見る事は珍しいと言ってもい。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
嬝嫋じょうじょうすそを引きながら、べろべろに酔って庸三の部屋に現われることもあった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
十二月は余の大好だいすきな月である。絢爛けんらんの秋が過ぎて、落つるものは落ちつくし、るゝものは枯れ尽し、見るもの皆乾々かんかん浄々じょうじょうとして、さびしいにも寂しいが、寂しい中にも何とも云えぬあじがある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
見るまに四明ヶ岳も湖水も伊吹も乳色になって、ただ滌々じょうじょうと雨の音しか耳になかった。——と思ううちに眸をたれたように雷光いなびかりを感じると、どこか近くに雷が落ちたらしかった。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とあるように、一たび、これを土中にき、それに雨、露、日光、肥料というような、さまざまな縁の力が加わると、一粒の籾は、秋になって穣々じょうじょうたる稲の穂となるのです。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)