“あがりば”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
揚場50.0%
上場50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
揚場あがりばから奧方おくがたこゑける。一寸ちよつとことわつてくが、はう裸體らたいでない。衣紋えもんたゞしくとつたふうで、あさからの厚化粧あつげしやう威儀ゐぎそなはつたものである。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
たとひ紋着もんつきはかま穿いても、これが反對うらはらで、女湯をんなゆ揚場あがりばに、はうだんると、時節柄じせつがら早速さつそくすぢから御沙汰ごさたがあるが、男湯をとこゆをんな出入でいりは、三馬さんば以來いらい大目おほめてある。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それあつければうめ、ぬるければたけきやくまつ揚場あがりばに、奧方おくがたはおさだまりの廂髮ひさしがみ大島おほしままがひのお羽織はおりで、旦那だんな藻脱もぬけかごそばに、小兒こども衣服きものあかうらを、ひざひるがへしてひかへてる。
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こう呟いて勘次が振り返った時、藤吉はもう上場あがりばに仁王立ちに起って、釘抜と異名を取った彎曲まがった脚をそそくさと拭いていた。