上々じょうじょう)” の例文
「敵にはいかなるはかりごとがあろうも知れませぬ。なんの対策もなくそこへとびこんでまいるは、上々じょうじょうの策ではござりませぬ。なにとぞ思いとどまって——」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「……いや権殿ごんどの。あなたの方は、それで上々じょうじょうといえよう。ところが、こちらの目企もくろみは、そうかんたんにはまいらなくなったよ。月に雲とは、よくいったものだ」
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「首尾は上々じょうじょうじゃ」と、藻は誇るように言った。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「かしこまりました。ヘイ、さいの目にね。おいよ店の衆、十きんがとこ、極く上々じょうじょうを急いで」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)