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褻
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け
ふりがな文庫
“
褻
(
け
)” の例文
それが家々の補食の一種となり、また飲食店の商品ともなったのは、器械の進歩であると同時に、
晴
(
はれ
)
と
褻
(
け
)
の食事の混乱でもあったのである。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
新衣も新衣として其の功を爲し、他人に對しても清潔謹嚴にして敬意を失はず、自己も諺に所謂『
褻
(
け
)
にも晴にも』たゞ一衣なる寒酸の態を免るゝを得るのである。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
箪笥の上の
抽出
(
ひきだし
)
からは保雄の
褻
(
け
)
にも
晴
(
はれ
)
にも一着しか無い脊広が引出された。去年の暮、保雄が郷里の講習会に
聘
(
へい
)
せられて行つた時、十二年
振
(
ぶり
)
に初めて新調したものだ。
執達吏
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
食物の変遷、我々日本人の食事が前代と比べて見て、いかに改まっているかを知るには、最初にまず
晴
(
はれ
)
と
褻
(
け
)
との差別を明らかにしてかかる必要がある。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
ヒルマや小ビルマはもとは限られたる日の食事であり、また特別の調理に成るものであった故に、用途は
褻
(
け
)
であったけれども、人に
晴
(
はれ
)
の食物のような好い印象を与えた。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
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ただかの邦では
褻
(
け
)
にも
晴
(
はれ
)
にもその姓を使い、日本では国柄が単純で姓氏の数が少ないので、弁別のために起ったのであろうが、平素には家号のみを用いて姓氏を称えなかったのであります。
名字の話
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
“褻”の意味
《名詞》
(け)普段着。
(け)普段。日常。
(出典:Wiktionary)
“褻(ハレとケ)”の解説
ハレとケとは、柳田國男によって見出された、時間論をともなう日本人の伝統的な世界観のひとつ。
民俗学や文化人類学において「ハレとケ」という場合、ハレ(晴れ、霽れ)は儀礼や祭、年中行事などの「非日常」、ケ(褻)は普段の生活である「日常」を表している。
ハレの場においては、衣食住や振る舞い、言葉遣いなどを、ケとは画然と区別した。
(出典:Wikipedia)
褻
漢検1級
部首:⾐
17画
“褻”を含む語句
猥褻
淫褻
褻涜
褻衣
婬褻
媱褻
拙劣鄙褻
狎褻
褻語
褻雜
鄭狂淫褻