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氣
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け
ふりがな文庫
“
氣
(
け
)” の例文
新字:
気
横笛今は心を定め、ほとほとと
門
(
かど
)
を音づるれども答なし。玉を
延
(
の
)
べたらん如き纖腕
痲
(
しび
)
るゝばかりに
打敲
(
うちたゝ
)
けども應ぜん
氣
(
け
)
はひも見えず。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
あなたがお家にゐらつしやればいゝと思ひました。この部屋に這入つて來ると、
空虚
(
うつろ
)
の椅子や火の
氣
(
け
)
の無い爐が私に身顫ひさせました。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
「飛んでもない、あつしは飮んで食ふだけが藝當で。親分も御存じの通り、
瘡
(
かさ
)
ツ
氣
(
け
)
と道樂氣は、これんばかりもありやしません」
銭形平次捕物控:209 浮世絵の女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
御米
(
およね
)
は
火
(
ひ
)
の
氣
(
け
)
のない
眞中
(
まんなか
)
に、
少時
(
しばらく
)
佇
(
たゝ
)
ずんでゐたが、やがて
右手
(
みぎて
)
に
當
(
あた
)
る
下女部屋
(
げぢよべや
)
の
戸
(
と
)
を、
音
(
おと
)
のしない
樣
(
やう
)
にそつと
引
(
ひ
)
いて、
中
(
なか
)
へ
洋燈
(
らんぷ
)
の
灯
(
ひ
)
を
翳
(
かざ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
血
(
ち
)
の
氣
(
け
)
の
少
(
すく
)
ないのか、とやかくと、
心遣
(
こゝろづか
)
ひに
胸
(
むね
)
を
騷
(
さわ
)
がせ、
寒
(
さむ
)
さに
骨
(
ほね
)
を
冷
(
ひや
)
したれば、
忘
(
わす
)
れて
居
(
ゐ
)
た
持病
(
ぢびやう
)
がこゝで、
生憎
(
あいにく
)
此時
(
このとき
)
。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
「こは
我
(
あ
)
が御心なり。かれ
意富多多泥古
(
おほたたねこ
)
をもちて、我が御前に祭らしめたまはば、神の
氣
(
け
)
起らず
二
、國も
安平
(
やすらか
)
ならむ」
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
「もう好いから、あちらへ行つてくれ」と、今度は如何にも
素
(
そ
)
つ
氣
(
け
)
なく、云ひつけるのでございます。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
近頃中風の
氣
(
け
)
だと言つて、座敷の中でもよく杖を手にしてゐながら、食慾はさのみ衰へなかつた。
太政官
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
チエスタ孃は彼女の座席から身を乘り出し、顏色は麥粉のやうに眞白に血の
氣
(
け
)
を失ひ、眼を大きく見開いて、白日夢を見る人のやうに『エイブラム師』を
凝視
(
みつ
)
めてゐた。
水車のある教会
(旧字旧仮名)
/
オー・ヘンリー
(著)
經文
(
きやうもん
)
の
讀誦
(
どくじゆ
)
に
抹香
(
まつかう
)
くさくなりて、
娘
(
むすめ
)
らしき
匂
(
にほ
)
ひは
遠
(
とほ
)
かるべしと
思
(
おも
)
ひしに、
其
(
その
)
やうの
氣
(
け
)
ぶりもなく、
柳髮
(
りうはつ
)
いつも
高島田
(
たかしまだ
)
に
結
(
むす
)
ひ
上
(
あ
)
げて、
後
(
おく
)
れ
毛
(
げ
)
一
(
ひ
)
と
筋
(
すぢ
)
えりに
亂
(
み
)
ださぬ
嗜
(
たしな
)
みのよさ
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
とおほめになつて、うちに
少々
(
しよう/\
)
殘
(
のこ
)
つてゐた
物
(
もの
)
を
褒美
(
ほうび
)
に
取
(
と
)
らせました。もちろん
姫
(
ひめ
)
の
難題
(
なんだい
)
には
怖
(
お
)
じ
氣
(
け
)
を
振
(
ふる
)
ひ、「
赫映姫
(
かぐやひめ
)
の
大
(
おほ
)
がたりめ」と
叫
(
さけ
)
んで、またと
近寄
(
ちかよ
)
らうともしませんでした。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
その鋭い光を横ざまに暗い
繁樹
(
しげき
)
の間から投げる博物館の構内——牧草の生ひ繁るなかの小徑を、二人して無言で散歩すると、義雄は異樣な凄みと空想とにおぞ
氣
(
け
)
が立つのをおぼえる。
泡鳴五部作:03 放浪
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
空は昨夜の雷雨の名殘がまだはつきりしないで、今にも降つて來さうな
氣
(
け
)
はひだつた。顏を洗つて階段を下りて行くと、L氏夫妻も谷口君も、もう着替をしてサロンで私たちを待つてゐた。
キフホイザー
(旧字旧仮名)
/
野上豊一郎
(著)
朧
氣
(
け
)
な
記憶
(
きおく
)
を
辿
(
たど
)
れば、久保田さんのは
私
(
わたし
)
も二三
度
(
ど
)
一緒に行つた事のある、
淺
(
あさ
)
草の十二
階
(
かい
)
近
所
(
しよ
)
の球
突塲
(
つきば
)
を
背景
(
はいけい
)
にしたもので、そこに久保田さん
獨特
(
どくとく
)
の
義理
(
ぎり
)
人
情
(
ぜう
)
の
世界
(
せかい
)
を扱つてあつたやうに
思
(
おも
)
ふ。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
みのるの例の高慢な
氣
(
け
)
振りがその頬に射したのを義男は見たのであつた。
木乃伊の口紅
(旧字旧仮名)
/
田村俊子
(著)
しかし、手紙をよむをりは、そんなことなど
氣
(
け
)
にも思ひはしなかつた。
おとづれ
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
濠をめぐり、目まぐるしくも變化なく、
素
(
そ
)
つ
氣
(
け
)
なく、單調に、單色に
展望
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
お
品
(
しな
)
は
熱
(
あつ
)
い
物
(
もの
)
なら
身體
(
からだ
)
が
暖
(
あたゝ
)
まるだらうと
思
(
おも
)
ひながら、
自分
(
じぶん
)
は
酷
(
ひど
)
く
懶
(
ものう
)
いので
何
(
なん
)
でもおつぎにさせて
居
(
ゐ
)
た。おつぎは
粘
(
ねば
)
り
氣
(
け
)
のない
麥
(
むぎ
)
の
勝
(
か
)
つたぽろ/\な
飯
(
めし
)
を
鍋
(
なべ
)
へ
入
(
い
)
れた。お
品
(
しな
)
は
麁朶
(
そだ
)
を
一燻
(
いとく
)
べ
突
(
つ
)
つ込んだ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
火
(
ひ
)
の
氣
(
け
)
と、
煙
(
けむり
)
とで、お
清書
(
せいしよ
)
が
高
(
たか
)
くあがれば、それを
書
(
か
)
いたものの
手
(
て
)
があがると
言
(
い
)
ひました。
松
(
まつ
)
の
燃
(
も
)
える
煙
(
けむり
)
と一
緒
(
しよ
)
になつてお
清書
(
せいしよ
)
が
高
(
たか
)
く、
高
(
たか
)
くあがつて
行
(
ゆ
)
くのは
丁度
(
ちやうど
)
凧
(
たこ
)
でもあげるのを
見
(
み
)
るやうでした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
退いた跡には、シーッと音して、潮の
氣
(
け
)
がえならぬ強い薫を撒く。
漂泊
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
なんともいへない
無邪氣
(
むじやき
)
な
顏
(
かほ
)
つきや
樣子
(
ようす
)
をしてゐるところなど、いかにも
昔
(
むかし
)
の
人
(
ひと
)
の
飾
(
かざ
)
り
氣
(
け
)
のない
心
(
こゝろ
)
が
窺
(
うかゞ
)
はれるばかりでなく、
當時
(
とうじ
)
の
人
(
ひと
)
の
風俗
(
ふうぞく
)
だとか
服裝
(
ふくそう
)
なども、これによつて
知
(
し
)
ることが
出來
(
でき
)
ますから
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
とのぐもり
煤
(
すす
)
の
氣
(
け
)
ふかく立ち舞へば
咽喉
(
のど
)
ゑごくして春もくるしさ
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
常の心は、
朱
(
あけ
)
に染み、血の
氣
(
け
)
に欲を
湛
(
たゝ
)
へつゝ
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
氣
(
け
)
をさむみ、
身
(
み
)
は
物怖
(
ものおぢ
)
に
竦
(
すく
)
まりき。
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
やまうどに
夜
(
よる
)
の
氣
(
け
)
熟
(
う
)
みぬ。
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
と
艶
(
つや
)
ツ
氣
(
け
)
なしに
訊
(
き
)
く。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
この
子
(
こ
)
も
非凡
(
ひぼん
)
山
(
やま
)
の
氣
(
け
)
に
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
彼等はロチスター氏には見えなかつた。彼は一心に私の顏を見つめてゐたのである。恐らく、そこからは
刻々
(
こく/\
)
と、血の
氣
(
け
)
が失せてゐたのだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
火
(
ひ
)
の
氣
(
け
)
を
考
(
かんが
)
へ、
考
(
かんが
)
へつゝ、
雨戸
(
あまど
)
を
繰
(
く
)
つて、
衝
(
つ
)
と
裏窓
(
うらまど
)
をあけると、
裏手
(
うらて
)
の
某邸
(
ぼうてい
)
の
廣
(
ひろ
)
い
地尻
(
ぢじり
)
から、ドス
黒
(
ぐろ
)
いけむりが
渦
(
うづ
)
を
卷
(
ま
)
いて、もう/\と
立
(
た
)
ちのぼる。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「お勝手の戸棚の
白丁
(
はくちやう
)
の中に毒の
氣
(
け
)
があれば、湯へ行く前に入れたかも知れないが、白丁に殘つた酒に毒が入つて居なきや、お近さんは下手人ぢやないよ」
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
何
(
なん
)
の
氣
(
け
)
も
無
(
な
)
い
事
(
こと
)
だに
心配
(
しんはい
)
は
無用
(
むよう
)
、
小梅
(
こうめ
)
は
八木田
(
やぎた
)
が
年來
(
としごろ
)
の
持物
(
もちもの
)
で、
人
(
ひと
)
には
指
(
ゆび
)
をもさゝしはせぬ、ことには
彼
(
あ
)
の
痩
(
や
)
せがれ、
花
(
はな
)
は
疾
(
と
)
くに
散
(
ち
)
つて
紫蘇葉
(
しそは
)
につゝまれようと
言
(
い
)
ふ
物
(
もの
)
だに
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
傍
(
そば
)
にどんな
人
(
ひと
)
がゐるか
見向
(
みむ
)
きもしなかつた。
如何
(
いか
)
なるものが
外
(
そと
)
から
入
(
はひ
)
つて
來
(
き
)
ても、
全
(
まつた
)
く
注意
(
ちゆうい
)
しなかつた。
彼等
(
かれら
)
は
活
(
い
)
きた
彫刻
(
てうこく
)
の
樣
(
やう
)
に
己
(
おの
)
れを
持
(
ぢ
)
して、
火
(
ひ
)
の
氣
(
け
)
のない
室
(
へや
)
に
肅然
(
しゆくぜん
)
と
坐
(
すわ
)
つてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「上の
雪隱
(
せんち
)
と言ひ、風呂場の
踏石
(
ふみいし
)
と言ひ、この家には
祟
(
たゝ
)
り
氣
(
け
)
のあるもんが多い。」
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
先生の女のやうな細い聲に、やや
氣
(
け
)
上
(
あが
)
つた調子さへ加はつて來たのである。
猫又先生
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
月はあれど夕立つ雲の
氣
(
け
)
に見えてなにか
逸
(
そ
)
れたる蒸しかへしなり
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
これに因りて
役
(
え
)
の
氣
(
け
)
悉に
息
(
や
)
みて、
國家
(
みかど
)
安平
(
やすら
)
ぎき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
人の
氣
(
け
)
絶
(
た
)
えし
渡殿
(
わたどの
)
の影ほのぐらき
朧月
(
ろうげつ
)
よ
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
沼
(
ぬ
)
の
氣
(
け
)
に
染
(
し
)
みてたゆたひぬ。
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
呆
(
あ
)
つ
氣
(
け
)
にとられて
百姓
(
ひやくしやう
)
は
鸚鵡:(フランス)
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
火
(
ひ
)
の
氣
(
け
)
弱
(
よわ
)
きを
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
「水を飮ませたら、元氣づくだらう。ハナァ、持つておいで。だけど、まるで骨と皮だ。何て痩せて血の
氣
(
け
)
がないんだらう。」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
今年
(
ことし
)
は
非常
(
ひじやう
)
な
暑
(
あつ
)
さだつた。また
東京
(
とうきやう
)
らしくない、しめり
氣
(
け
)
を
帶
(
お
)
びた
可厭
(
いや
)
な
蒸暑
(
むしあつ
)
さで、
息苦
(
いきぐる
)
しくして、
寢
(
ね
)
られぬ
晩
(
ばん
)
が
幾夜
(
いくよ
)
も
續
(
つゞ
)
いた。おなじく
其
(
そ
)
の
夜
(
よ
)
も
暑
(
あつ
)
かつた。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
白粉の
氣
(
け
)
のなさも、兩國あたりの藝人にしては非凡ですが、この娘は本當に白粉が要らなかつたのです。
銭形平次捕物控:319 真珠太夫
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
奧方
(
おくがた
)
は
火鉢
(
ひばち
)
を
引寄
(
ひきよ
)
せて、
火
(
ひ
)
の
氣
(
け
)
のありやと
試
(
こゝろ
)
みるに、
宵
(
よひ
)
に
小間使
(
こまづか
)
ひが
埋
(
い
)
け
參
(
まい
)
らせたる、
櫻炭
(
さくら
)
の
半
(
なかば
)
は
灰
(
はひ
)
に
成
(
な
)
りて、よくも
起
(
おこ
)
さで
埋
(
い
)
けつるは
黒
(
くろ
)
きまゝにて
冷
(
ひ
)
えしもあり、
烟管
(
きせる
)
を
取上
(
とりあ
)
げて一二
服
(
ふく
)
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ある日回診の番が隣へ廻つてきたとき、
何時
(
いつ
)
もよりは
大分
(
だいぶ
)
手間が掛ると思つてゐると、やがて低い話し聲が聞え出した。それが二三人で持ち合つて中々
捗取
(
はかど
)
らないやうな
濕
(
しめ
)
り
氣
(
け
)
を帶びてゐた。
変な音
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
氣
(
け
)
にふかき蝶のむつみや誰知らぬ墓うらの照りのすでに久しさ
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
沼
(
ぬ
)
の
氣
(
け
)
に染みてたゆたひぬ。
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
と、
優
(
やさ
)
しく
櫛卷
(
くしまき
)
に
手
(
て
)
を
觸
(
ふ
)
れて、
嬉
(
うれ
)
しらしく
云
(
い
)
つたが、あど
氣
(
け
)
なく、
而
(
そ
)
して、かよわい
姿
(
すがた
)
が、あはれに
見
(
み
)
えた。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
總領の富太郎は
蟲
(
むし
)
の
氣
(
け
)
がひどくなつて、夜分にひどくうなされたり、物驚きをしたり、時々は引付けたり、次第に糸の如く痩せ細つて、頼りない有樣になつて行くのでした。
銭形平次捕物控:015 怪伝白い鼠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
主
(
ぬし
)
は
男
(
をとこ
)
とも
女
(
をんな
)
とも
人
(
ひと
)
には
見
(
み
)
えじと
思
(
おも
)
ひしげなれど、
乘
(
の
)
り
居
(
ゐ
)
たるは
三十許
(
さんじふばかり
)
の
氣
(
き
)
の
利
(
き
)
きし
女中風
(
ぢよちゆうふう
)
と、
今
(
いま
)
一人
(
ひとり
)
は
十八
(
じふはち
)
か、
九
(
く
)
には
未
(
ま
)
だと
思
(
おも
)
はるゝやうの
病美人
(
びやうびじん
)
、
顏
(
かほ
)
にも
手足
(
てあし
)
にも
血
(
ち
)
の
氣
(
け
)
といふもの
少
(
すこ
)
しもなく
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“氣(
気
)”の解説
気(气、氣 CHEE )、また氣(き)とは、中国思想や道教や中医学(漢方医学)などの用語の一つ。一般的に気は不可視であり、流動的で運動し、作用をおこすとされている。しかし、気は凝固して可視的な物質となり、万物を構成する要素と定義する解釈もある。宇宙生成論や存在論でも論じられた。
(出典:Wikipedia)
氣
部首:⽓
10画
“氣”を含む語句
狂氣
蒸氣
病氣
氣質
人氣
濕氣
氣取
正氣
惡氣
氣遣
臭氣
上氣
水蒸氣
女氣
氣色
氣味
氣勢
寒氣
氣高
邪氣
...