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經文
読み方 | 割合 |
きやうもん | 75.0% |
キヤウモン | 25.0% |
聞しに直に
側なる故尋ね
行て金子二分取出し葬り呉よと頼みけるに回向院の
庵主承知して
奇特なることなりと是を葬り
香華を
手向經文を讀て供養致しければ城富は
燒香を
經文の
讀誦に
抹香くさくなりて、
娘らしき
匂ひは
遠かるべしと
思ひしに、
其やうの
氣ぶりもなく、
柳髮いつも
高島田に
結ひ
上げて、
後れ
毛一と
筋えりに
亂ださぬ
嗜みのよさ
自然の移りかはりを見ても、心を動してゐる
暇もございません。そんな明け暮れに、——世間を救ふ
經文の學問すら出來んで暮して居ります。