“經帷子”の読み方と例文
新字:経帷子
読み方割合
きやうかたびら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それは經帷子きやうかたびらだ。お銀は死んだばかりで、まだ湯灌ゆくわんも濟んぢやゐない。舞臺で着る赤い振袖の襟を、左前に合せるのは變だらう」
近所きんじよ女房等にようばうらは一たん晒木綿さらしもめん半分はんぶんきつてそれでかたばかりのみじか經帷子きやうかたびら死相しさうかく頭巾づきんとふんごみとをつてそれをせた。ふんごみはたゞかくにして足袋たびかはり爪先つまさき穿かせるのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
淨瑠璃じやうるりの文句の通り、覺悟の經帷子きやうかたびら、首には水晶の珠數じゆずをかけて、そのまゝ舞臺に押し出せさうな晴小袖、男の方もそれに劣らず、錢に飽かして死出の晴着だ