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經帷子
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きやうかたびら
ふりがな文庫
“
經帷子
(
きやうかたびら
)” の例文
新字:
経帷子
「それは
經帷子
(
きやうかたびら
)
だ。お銀は死んだばかりで、まだ
湯灌
(
ゆくわん
)
も濟んぢやゐない。舞臺で着る赤い振袖の襟を、左前に合せるのは變だらう」
銭形平次捕物控:151 お銀お玉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
近所
(
きんじよ
)
の
女房等
(
にようばうら
)
は一
反
(
たん
)
の
晒木綿
(
さらしもめん
)
を
半分
(
はんぶん
)
切
(
きつ
)
てそれで
形
(
かた
)
ばかりの
短
(
みじか
)
い
經帷子
(
きやうかたびら
)
と
死相
(
しさう
)
を
隱
(
かく
)
す
頭巾
(
づきん
)
とふんごみとを
縫
(
ぬ
)
つてそれを
着
(
き
)
せた。ふんごみは
只
(
たゞ
)
三
角
(
かく
)
にして
足袋
(
たび
)
の
代
(
かはり
)
に
爪先
(
つまさき
)
へ
穿
(
は
)
かせるのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
淨瑠璃
(
じやうるり
)
の文句の通り、覺悟の
經帷子
(
きやうかたびら
)
、首には水晶の
珠數
(
じゆず
)
をかけて、そのまゝ舞臺に押し出せさうな晴小袖、男の方もそれに劣らず、錢に飽かして死出の晴着だ
銭形平次捕物控:295 万両息子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「誰の仕業か知らないが、それを
經帷子
(
きやうかたびら
)
で隱して、お寺へ持込む段取だつた——が、さうは問屋が
卸
(
おろ
)
さねえ」
銭形平次捕物控:073 黒い巾着
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
數珠
(
じゆず
)
を首に卷いて
經帷子
(
きやうかたびら
)
、不氣味な白い眼を
剥
(
む
)
いて、凄まじい死に顏ですが、五十五といふにしては達者な老人で、小造りながら
筋骨
(
きんこつ
)
も
逞
(
たくま
)
しく、不意を襲はれなければ
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
少し脂ぎつてをりますが、喉の傷は右へ深く左に淺く前から抱き付くやうにゑぐつたものらしく、血は拭き清めて、
經帷子
(
きやうかたびら
)
の下には、石地藏を抱いたせゐか斑々たる皮下出血です。
銭形平次捕物控:320 お六の役目
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
左顎
(
ひだりあご
)
の下へパクリと開いたのは、凄まじい斬傷、
蝋
(
らふ
)
のやうな顏に、昨日の艶色はありませんが、黒髮もそのまゝ、
經帷子
(
きやうかたびら
)
も不氣味でなく、さすがに美女の死顏の美しさは人を打ちます。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ハイ、そんな人手も無し、それに
經帷子
(
きやうかたびら
)
もまだ間に合ひませんので」
銭形平次捕物控:267 百草園の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
經
部首:⽷
13画
帷
漢検1級
部首:⼱
11画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“經”で始まる語句
經
經驗
經緯
經過
經濟
經師屋
經文
經營
經歴
經濟上