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一燻
読み方 | 割合 |
ひとくべ | 40.0% |
ひとく | 20.0% |
いとく | 20.0% |
ひといぶ | 20.0% |
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清「
己は今通り
掛って雨に
遇って逃げる処がねえのに、
雷様が鳴って来たから
魂消てお
前らが
家へ駈込んで、今囲炉裡へ麁朶ア
一燻したゞ」
「どうだね、
一燻べあたつたらようがせう、
今直に
明くから」と
傭人がいつてくれてもお
品は
臀から
冷えるのを
我慢して
凝然と
辛棒して
居た。
お
品は
熱い
物なら
身體が
暖まるだらうと
思ひながら、
自分は
酷く
懶いので
何でもおつぎにさせて
居た。おつぎは
粘り
氣のない
麥の
勝つたぽろ/\な
飯を
鍋へ
入れた。お
品は
麁朶を
一燻べ
突つ込んだ。
晃 何、
更って、そんな心配をするものか。……晩方
閉込んで
一燻し燻しておくと、蚊が大分楽になるよ。