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髪
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け
ふりがな文庫
“
髪
(
け
)” の例文
旧字:
髮
女盛りの脂の乗ったお才、色白で
髪
(
け
)
の多い具合、
媚
(
こび
)
を含んだ、無恥な目差し、紅い唇——など、いかにも罪の深さを思わせるに充分な女です。
銭形平次捕物控:033 血潮の浴槽
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
その男は、
盲縞
(
めくらじま
)
のつかれた
袷
(
あわせ
)
に、無造作に帯を巻きつけ、
蓬
(
よもぎ
)
のような頭の
髪
(
け
)
を
海風
(
かいふう
)
に逆立たせて、そのせいか、際立って
頬骨
(
ほほぼね
)
の目立つ顔を持った
痩身
(
そうしん
)
の男であった。
腐った蜉蝣
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
危なく声を立てようとして、待てしばし、
万一
(
ひょっと
)
敵だったら、其の時は
如何
(
どう
)
する? この苦しみに輪を掛けた新聞で読んでさえ
頭
(
かみ
)
の
髪
(
け
)
の
弥竪
(
よだち
)
そうな目に
遭
(
あ
)
おうも
知
(
しれ
)
ぬ。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
おっかさんがおどろいて
泣
(
な
)
いてポーセの名を
呼
(
よ
)
びながら
一生
(
いっしょう
)
けん
命
(
めい
)
ゆすぶりましたけれども、ポーセの
汗
(
あせ
)
でしめった
髪
(
け
)
の頭はただゆすぶられた通りうごくだけでした。
手紙 四
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
それに慣れて了つて、昌作も挨拶するでもなく『暑い/\。』と帽子も冠らずに来た
髪
(
け
)
のモヂヤ/\した頭に手を遣つて、荒い白絣の袖を肩に捲り上げた儘腰を下した。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
土方
(
どかた
)
などと云う労働者によく見る様な、あの細い
髪
(
け
)
がチリチリと巻かって、頭の地を包み、何となく粗野な、惨酷な様な感じを与える頭の形恰をこの男は持って居るけれ共
農村
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
私
(
わたし
)
は、
坊
(
ぼう
)
やのお
母
(
かあ
)
さんじゃありません。その
証拠
(
しょうこ
)
に、
私
(
わたし
)
の
頭
(
あたま
)
の
髪
(
け
)
は、こんなに
灰色
(
はいいろ
)
がかっています。しかし
私
(
わたし
)
は、
坊
(
ぼう
)
がさびしいのをよく
知
(
し
)
っている。
私
(
わたし
)
が、おまじないをしてあげる。
幸福のはさみ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
アノ傷は決して不意打で無く随分闘った者だから夫は
最
(
も
)
う男には違い無い(大)サア既に男とすれば誰が一尺余りの
髪
(
け
)
を
延
(
のば
)
して居ますか代言人の中には
有
(
ある
)
とか言いますけれど夫は論外
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
薄
(
うす
)
い
髪
(
け
)
の、かじかんだお
盥結
(
たらひむす
)
びで、
襟
(
えり
)
へ
手拭
(
てぬぐひ
)
を
巻
(
ま
)
いて
居
(
ゐ
)
る、……
汚
(
きたな
)
い
笈摺
(
おひずり
)
ばかりを
背
(
せ
)
にして、
白木綿
(
しろもめん
)
の
脚絆
(
きやはん
)
、
褄端折
(
つまばしより
)
して、
草鞋穿
(
わらぢばき
)
なのが、ずつと
身
(
み
)
を
退
(
ひ
)
いて、トあとびしやりをした
駅員
(
えきゐん
)
のあとへ
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「何に、少しは風を通さないと善くないのよ。御用というのは欠勤届のことでしょう、」と主人の少女は額から頬へ垂れかかる
髪
(
け
)
をうるさそうに撫であげながら少し
体駆
(
からだ
)
を前に
屈
(
かが
)
めて小声で言った。
二少女
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
皆
(
みんな
)
に見つかると悪いから乃公は自分の室へ駆け上がった。三時までは戸棚の中にでも
匿
(
かく
)
れようかと考えていたら、お島が入って来た。乃公は
突然
(
いきなり
)
搦
(
かじ
)
り付いた。
婦人
(
おんな
)
と喧嘩する時には
髪
(
け
)
を引張るに限る。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
掻きむしつた
亜麻色
(
あさいろ
)
の
髪
(
け
)
の、泣き出しさうな青い
面
(
つら
)
つきで
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「そうか、そうして頭の
髪
(
け
)
は?」
加利福尼亜の宝島:(お伽冒険談)
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
親の代から
髪
(
け
)
のないわれに
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
長官
此
(
この
)
髪
(
け
)
を御覧なさい是はアノ死人が右の手に握って居たのですよ(荻)オヤ貴公も
夫
(
それ
)
を持て居るか谷間田も昨日一本の髪を持て居たが(大)イエ
了
(
いけ
)
ません谷間田より私しが先へ見附たのです
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
容貌
(
かおだち
)
は長い方で、鼻も高く
眉毛
(
まゆげ
)
も濃く、額は
櫛
(
くし
)
を加えたこともない
蓬々
(
ぼうぼう
)
とした
髪
(
け
)
で半ばおおわれているが、見たところほどよく発達し、よく下品な人に見るような骨張ったむげに
凸起
(
とっき
)
した額ではない。
女難
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
こんな事を言つて、
後頭
(
うしろ
)
にだけ少し
髪
(
け
)
の残つてゐる滑かな頭をつるりと撫でて見せた。
皆
(
みんな
)
は笑つた。笑ひながら多吉は、此の老人にもう其の話を
結末
(
おしまひ
)
にせねばならぬ暗示を与へる事を気の毒に思つた。
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
たなばたの色紙購ふと、 追ひすがる赤
髪
(
け
)
のうなゐ。
文語詩稿 一百篇
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
石油ににじむ赤き
髪
(
け
)
に
雑種児
(
あひのこ
)
の
矜
(
ほこり
)
を思ひ
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
やれ、
髪
(
け
)
が生よか
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
油のない赤
髪
(
け
)
をもじやもじやして
『春と修羅』
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
“髪”の意味
《名詞》
(かみ)かみ、頭部を覆う体毛。
(出典:Wiktionary)
“髪(
頭髪
)”の解説
頭髪(とうはつ)は、ヒトの頭部に生える毛である。毛髪(もうはつ)、髪の毛(かみのけ)、また単に髪(かみ)ともいう。
(出典:Wikipedia)
髪
常用漢字
中学
部首:⾽
14画
“髪”を含む語句
頭髪
結髪
白髪
垂髪
黒髪
毛髪
束髪
髪毛
鬢髪
髪結
下髪
理髪店
御髪
散髪
理髪師
理髪床
剃髪
髪結床
額髪
前髪
...