“散髪”のいろいろな読み方と例文
旧字:散髮
読み方割合
さんぱつ33.3%
ざんぱつ33.3%
ざんぎり26.7%
ちりがみ6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三番目には散髪さんぱつに角帯をめた男とも女とも片のつかない盲者めくらが、紫のはかま穿いた女の子に手を引かれてやって来た。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
着流し散髪ざんぱつの男がいかにも思いやつれたふう足許あしもとあやうく歩み出る。女とれちがいに顔を見合して
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ぞろりとした半元服、一夫数妻いっぷすさい論の未だ行われる証拠に上りそうな婦人も出た。イヤ出たぞ出たぞ、坊主も出た散髪ざんぎりも出た、五分刈も出たチョン髷も出た。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
座蒲団がすべって、箱を倒した。ゴロゴロと転がり出たのは、かッと眼を見ひらいて散髪ちりがみをくわえた人間の首だ。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)