“卦:け” の例文
“卦:け”を含む作品の著者(上位)作品数
野村胡堂13
吉川英治9
幸田露伴3
岡本綺堂2
南方熊楠2
“卦:け”を含む作品のジャンル比率
社会科学 > 風俗習慣・民俗学・民族学 > 伝説・民話[昔話]6.7%
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.0%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆0.1%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
「なに、ほんの素人しろうと見たいな心當りで。でもお糸さんとやらに逢つて、一應訊いた上で、乘出すことにしませう」
「分らないでどうするものか。わしも梅花堂流の易者だよ、それくらいなことは、とうに心のうちでを立てて観抜いている」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
楊はしばらくその匣を撫でまわしていたが、やがて匣の上にしんが金字で彫ってあるのを見いだして、彼は笑った。
「どうしたのでしょう。今日に限って、不吉なが出ました。なんとか口実をもうけて、ご出席は、お見合わせ遊ばして下さいませ」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
率直にこう勧めたのは孔明であった。玄徳が呂範と対面中に、えきをたてて占ってみたところ、大吉のが出たというのである。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——喋るのはお仕舞いにしまっせ、か。これが永遠の喋り仕舞いとなるという意味かしら。ホイこれは良くないだて」
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
たぶん私の一生のは「地水帥ちすいし」が出るのではないかと心に占つてゐた時、意外にも答へは「地山謙ちざんけん」であつた。
地山謙 (新字旧仮名) / 片山広子(著)
「その五人の樣子を、くはしく話して見るが宜い。神田で八を置いて、高輪の犯人ほしを言ひ當てるのも、洒落れて居るだらう」
と、膝をあぐらに組直して、馬春堂の針をふくんだ手酌のあいさつ、この八見も一癖以上はありそうです。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そいつは、俺にも見當はつかないよ。八うらなひの言ふことは、十手捕繩でどうなるものか、まア、氣を大きく持つて、樣子を見ることだな」
まず燕の卵と、蜂の巣と、蜘蛛くもとを、三つのはこにかくして、を立てさせたのです。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大道占いはどんなを置いたか知らねえが、おれの天眼鏡の方が見透しの筈だ。おい、どうだ。
半七捕物帳:47 金の蝋燭 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ある時、自分の一生のを伺つてみようと思つたが、何が出るかその答へには好奇心が持てた。
地山謙 (新字旧仮名) / 片山広子(著)
すっかりそのひとことにはまってしまい、こわごわをたててもらうと、それなる八卦見がまたなんによってそんな奇怪きわまる判定をしたものか、断ずるごとくに
「これは雷水解らいすいかいと云うでな、諸事思うようにはならぬとあります。——」
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ぼくなど麻雀マージヤンはしばしば細君さいくん口喧嘩くちけんくわ種子たねになるが、これが臨戰前りんせんまへだときつと八わるい。
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
「本人は山伏やまぶし崩れだと言つてはゐますがね。野伏せり見たいな野郎で、八祈祷きたう禁呪まじなひも心得てゐる上に法螺ほらと武術の達人で」
もう一つ、八天惠てんけいとかに妙なことを言はせたのも、伊三郎の細工さいくだらう。三五郎親分にさう言つてあるから、いづれはお手當てになるだらうよ。
滄桑そうそうへんと云う事もある。この東京が森や林にでもなったら、御遇いになれぬ事もありますまい。——とまず、にはな、卦にはちゃんと出ています。」
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「決して間違いはありませんよ、此のは動いておりますから、生きております」
母の変死 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「イヤになるなア、金なんざ百も欲しくねえが、江戸の良い娘がベタれといふが出ませんかね。塵溜ごみだめをあさつてゐる雄鷄をんどりの生れ變りで結構だから」
べつに天下の地を相し大城を築いて住もう。——易経えききょうにもいう、卦面けめんに非ず解心げしんにありと。いずれにしても、またなき吉日。明日こそ待たれる。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あの容貌で十八で、頼りになる親がないと來ると、の面は戀と出るな」
「易といっても、わしのは心易しんえき、いや霊易れいえきといおう。地相、水相、また、天象てんしょうなど考えあわせ、じっと、目をつむったら、あの山に行けとが出た」
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「まア、見付けてからの事だ。この八は當らないかも知れないから」
蛇で占う事、『淵鑑類函』四三九に、『詩経類考』を引いて、江西の人、菜花蛇てふ緑色の蛇を捕え、そのわだかまる形を種々のと名づけ、禍福を判断し俚俗これを信ずとづ。
占者がを立てて、こりゃ死霊しりょうたたりがある。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
法師は古びた易書を繰って、などを読んで聞かせた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
呂範は君前をさがるとすぐ浄衣じょういに着かえて祭壇のある一房へ籠った。伏犠神農ふっきしんのうの霊にいのり、ひれ伏すこと一刻、占うこと三度みたび地水師ちすいしを得た。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「へへへへ、なあに、そう弱っ腰になった理由わけは、じぶんの高札を見て浅ましい気におなんなすった——というんじゃあござんすめえ。一つ、この与助がを置いて、図星を当ててみやしょうか。」
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「児戯にひとしい。いま汝の布いたのは八の陣だ」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
忠卜してを得て、貴きこと言う可からずという。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
易のにしてもそうだ、ゼイ竹をくって卦をみる。
安吾巷談:12 巷談師退場 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
でも、の面には『此戀叶ひ難し』と出さうですね
「珍らしいことだな、八の野郎が十日も顏を見せないぜ。近頃は御用も隙だし、信心詣りや金の工面に追ひ廻される柄ぢやなし、さてはの表は戀と出たか、兩國で助けた娘が、魔性の者でなきや宜いが——」
翌朝、筮師を召して其のを判ぜしめた。
盈虚 (新字新仮名) / 中島敦(著)
易なんぞというものは感心な奴で、初爻しょこうと上爻とが首尾相呼んでぐるぐるとデングリカエシをやッて螺線を描いて六十四だけにコロガリころがッて実はまだいくらにでもコロガリ出すことが出来るのサ。
ねじくり博士 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「醫者か、八か、法印か——」
「へツ、當るも八といふ奴で」
これは天地否てんちひというです。自然の事を自然の順序に考えて行くと、万事が否定的のフン詰まりになるという、実に不可思議な玄理げんりをあらわした形です。すべての順序を逆にして、考えて行って御覧なさい。
夫人探索 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
東南たつみかたには赤土を盛って方円二十四丈とし、高さ三尺、三重の壇をめぐらし、下の一重には二十八宿の青旗を立て、また二重目には六十四面の黄色の旗に、六十四の印を書き、なお三重目には、束髪の冠をいただいて
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「八だよ、八」
寄手は皆地へ伏し、眼をふさぎ、耳を忘れていたが、その声に振り仰ぐと、山峡の絶巓ぜってんはいくらか平盤な地になっているとみえて、そこに賊の一群が見え「地公将軍ちこうしょうぐん」と書いた旗や、八の文を印した黄色ののぼりはたなど立て並べて、
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
結局、大ようにたかをくくりながら、気取ったニヒリストにもならず、安易なエピキュリアンにもならずお御籤みくじの筒のように自分の中に在る何物にまれ、掴まれて振り動かされ、偶然の穴の口から出るを必然のものとして次に動こうと待ち構えているだけでございます。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
虎はなかなか占いが好きで自ら占うのみならず、人にも聞いた例、『捜神後記』に曰く、丹陽の沈宗卜を業とす、たちまち一人皮袴かわばかま乗馬し従者一人添い来って卜を請う、西に去って食をもとめんか東に求めんかと問うたんで、宗し東に向えと告げた。
古い袋から筮竹ぜいちくを取り出して押しいただくこと、法のごとくにそれを数えること、残った数から陰陽を割り出して算木さんぎをならべること、すべて型どおりに行なったあとで、易者はまず伊之助のためにその年の運勢を占ったが、にあらわれたところは至極しごく良い。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
麒麟きりんの頭にもつのがある。蒼龍そうりゅうの頭にも角はある。凡下ぼんげの者が見るのは凶になるが、将軍のような大勇才度のある人が見るのは実に大吉夢といわねばならん。なぜならばこれをについて観るならば、変化昇騰へんかしょうとうかたちとなるからだ。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
エエカナ……ところが、それから二十年余り経った昨日の事、お前がやって来てからの頼みで、を立ててみると……どうじゃ……その盆踊りの晩に、お前の母親かかさんの腹に宿ったタネというのは、お前の父親てておや……すなわち文太郎のタネに相違ないという本文ほんもんが出たのじゃ。
いなか、の、じけん (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ナマヌル魂の木村父子はりょの文に所謂いわゆる鳥其巣をかれた旅烏、バカアバカアと自ら鳴くよりほか無くて、何共なんともせん方ないから、自分が援助するつもりで来た成合平左衛門にかえったすけられる形となって、佐沼の城へ父子共立籠たてこもることになった。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
占いも見つけると面白いものと見えまして、いろいろなお客様がおいでになります。毎朝会社のお出かけにお寄りになって、その日その日の吉凶を見るかたもあります。しかしむかしから当るも八卦はっけ、当らぬも八卦という事がありますから、凶のに当ってもあまりお気におかけなさらん方がよいです。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「さう/\お松の繩を解いてやるのが目あてだつたね。だが、あいつは心配しなくても宜いよ。今頃は多分許されてゐるだらう。今日の間に合はなくても明日はきつと許される。この八は間違ひもなく當るよ。——お松と仲の良い男は一體誰なんだ。お松が命にかけてもかばつてやらうと言ふのは——八五郎をのぞいてだよ」