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毛
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け
ふりがな文庫
“
毛
(
け
)” の例文
また、
小川
(
おがわ
)
に
連
(
つ
)
れていって、ボンを
水
(
みず
)
の
中
(
なか
)
に
入
(
い
)
れて
毛
(
け
)
を
洗
(
あら
)
ってやったりして、ボンを
喜
(
よろこ
)
ばせるのをも
楽
(
たの
)
しみの一つとしているのです。
少年の日の悲哀
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ほんとうに
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
が
長
(
なが
)
くおなりだこと。せめてもう二、三
年
(
ねん
)
長生
(
ながい
)
きをして、あなたのすっかり
大人
(
おとな
)
になったところを
見
(
み
)
たかった。」
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
しかし下人にとつては、この
雨
(
あめ
)
の
夜
(
よ
)
に、この羅生門の上で、死人の髮の
毛
(
け
)
を拔くと云ふ事が、それ丈で既に
許
(
ゆる
)
す可らざる惡であつた。
羅生門
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「その金は、いったいどこに使うのです?」と、マイダーノフは、平べったい
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
を後ろへ
払
(
はら
)
いながら、鼻の穴をひろげて
訊
(
き
)
いた。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
伊那丸
(
いなまる
)
の一
党
(
とう
)
が立てこもる
小太郎山
(
こたろうざん
)
の
砦
(
とりで
)
が、いま、立っている
真上
(
まうえ
)
だとは、
夢
(
ゆめ
)
にも知らずにいただけに、身の
毛
(
け
)
を
寒
(
さむ
)
くしてしまった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
籠
(
かご
)
は
上
(
うへ
)
に、
棚
(
たな
)
の
丈
(
たけ
)
稍
(
やゝ
)
高
(
たか
)
ければ、
打仰
(
うちあふ
)
ぐやうにした、
眉
(
まゆ
)
の
優
(
やさ
)
しさ。
鬢
(
びん
)
の
毛
(
け
)
はひた/\と、
羽織
(
はおり
)
の
襟
(
えり
)
に
着
(
つ
)
きながら、
肩
(
かた
)
も
頸
(
うなじ
)
も
細
(
ほそ
)
かつた。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
或
(
ある
)
ひはまた
廷臣
(
ていしん
)
の
鼻
(
はな
)
の
上
(
うへ
)
を
走
(
はし
)
る、と
叙任
(
ぢょにん
)
を
嗅出
(
かぎだ
)
す
夢
(
ゆめ
)
を
見
(
み
)
る、
或
(
ある
)
ひは
獻納豚
(
をさめぶた
)
の
尻尾
(
しっぽ
)
の
毛
(
け
)
で
牧師
(
ぼくし
)
の
鼻
(
はな
)
を
擽
(
こそぐ
)
ると、
僧
(
ばうず
)
め、
寺領
(
じりゃう
)
が
殖
(
ふ
)
えたと
見
(
み
)
る。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
大体
(
だいたい
)
に
於
(
おい
)
て
申
(
もう
)
しますと、
天狗
(
てんぐ
)
の
正体
(
しょうたい
)
は
人間
(
にんげん
)
よりは
少
(
すこ
)
し
大
(
おお
)
きく、そして
人間
(
にんげん
)
よりは
寧
(
むし
)
ろ
獣
(
けもの
)
に
似
(
に
)
て
居
(
お
)
り、
普通
(
ふつう
)
全身
(
ぜんしん
)
が
毛
(
け
)
だらけでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
又
(
また
)
そつと
戸
(
と
)
を
閉
(
た
)
てゝ
出
(
で
)
る
時
(
とき
)
頸筋
(
くびすぢ
)
の
髮
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
をこそつぱい
手
(
て
)
で
一攫
(
ひとつか
)
みにされるやうに
感
(
かん
)
じた。おつぎは
外
(
そと
)
の
壁際
(
かべぎは
)
の
草刈籠
(
くさかりかご
)
を
脊負
(
せお
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
其
(
その
)
頸
(
くび
)
から
上
(
うへ
)
が、
嚴肅
(
げんしゆく
)
と
緊張
(
きんちやう
)
の
極度
(
きよくど
)
に
安
(
やす
)
んじて、
何時
(
いつ
)
迄
(
まで
)
經
(
た
)
つても
變
(
かは
)
る
恐
(
おそれ
)
を
有
(
いう
)
せざる
如
(
ごと
)
くに
人
(
ひと
)
を
魅
(
み
)
した。さうして
頭
(
あたま
)
には一
本
(
ぽん
)
の
毛
(
け
)
もなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
おばあさんは、
腹
(
はら
)
だちまぎれに、ラプンツェルの美しい
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
をひっつかむと、それを
二巻
(
ふたま
)
き
三巻
(
みま
)
き左の手にまきつけました。
ラプンツェル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
出し呉よと云に
下男
(
げなん
)
彌助
(
やすけ
)
は此體を見て大いに驚きハツと思ひながら
猶
(
なほ
)
もよく/\見るに身の
毛
(
け
)
も
彌立
(
よだつ
)
ばかりに恐ろしき
長
(
なが
)
大小を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
野猪
(
ゐのしゝ
)
は
形
(
かたち
)
が
豚
(
ぶた
)
に
似
(
に
)
て
全身
(
ぜんしん
)
黒褐色
(
こつかつしよく
)
のあらい
毛
(
け
)
でおほはれてをり、
頸
(
くび
)
が
短
(
みじか
)
いので
駈
(
か
)
けだすと
急
(
きゆう
)
には
方向
(
ほうこう
)
を
變
(
か
)
へられない
動物
(
どうぶつ
)
です。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
ふん、
物
(
もの
)
の
値打
(
ねうち
)
のわからねえ
奴
(
やつ
)
にゃかなわねえの。
女
(
おんな
)
の
身体
(
からだ
)
についてるもんで、
年
(
ねん
)
が
年中
(
ねんじゅう
)
、
休
(
やす
)
みなしに
伸
(
の
)
びてるもなァ、
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
と
爪
(
つめ
)
だけだぜ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
手入れなどめったにしない乱れた
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
を、うしろでだんごにしている女の子もいるし、いがぐりが耳の上までのびほうだいの男の子もあった。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
身長
(
みのたけ
)
七
尺
(
しやく
)
に
近
(
ちか
)
く、
灰色
(
はいいろ
)
の
毛
(
け
)
は
針
(
はり
)
の
如
(
ごと
)
く
逆立
(
さかだ
)
ち、
鋭
(
するど
)
き
爪
(
つめ
)
を
現
(
あら
)
はして、スツと
屹立
(
つゝた
)
つた
有樣
(
ありさま
)
は、
幾百十年
(
いくひやくじふねん
)
の
星霜
(
せいさう
)
を
此
(
この
)
深林
(
しんりん
)
に
棲暮
(
すみくら
)
したものやら
分
(
わか
)
らぬ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
黒
(
くろ
)
く
多
(
おほ
)
き
髮
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
を
最惜
(
いとを
)
しげもなく
引
(
ひき
)
つめて、
銀杏返
(
いてうがへ
)
しのこはれたるやうに
折返
(
をりかへ
)
し
折返
(
をりかへ
)
し
髷形
(
まげなり
)
に
疊
(
たゝ
)
みこみたるが、
大方
(
おほかた
)
横
(
よこ
)
に
成
(
な
)
りて
狼藉
(
らうぜき
)
の
姿
(
すがた
)
なれども
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その
風雪
(
ふうせつ
)
の一
握
(
にぎ
)
りのつぶては、
時々
(
とき/″\
)
毛
(
け
)
のやうな
欄間
(
らんま
)
の
隙
(
すき
)
や
戸障子
(
としやうじ
)
の
仲
(
なか
)
を
盜
(
ぬす
)
み
入
(
い
)
つて、
目
(
め
)
に
見
(
み
)
えぬ
冷
(
つめ
)
たいものをハラ/\と
私
(
わたし
)
の
寢顏
(
ねがほ
)
にふりかけてゆく。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
わたしたちが通ったつぎの村で、わたしは美しい
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
と、青い目をしたかわいらしい人形をかの女のために買った。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「
何
(
なん
)
てまあ、いい
毛
(
け
)
だらう」と、それを
第
(
だい
)
一に
見
(
み
)
つけた
猫
(
ねこ
)
が
羨
(
うらや
)
ましさうに、まづ
賞
(
ほ
)
めました。
犬
(
いぬ
)
も
狐
(
きつね
)
も
野鼠
(
のねづみ
)
も、みな
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
其
(
その
)
音
(
おと
)
が
寂寞
(
せきばく
)
を
破
(
やぶ
)
つてざわ/\と
鳴
(
な
)
ると、
閭
(
りよ
)
は
髮
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
の
根
(
ね
)
を
締
(
し
)
め
附
(
つ
)
けられるやうに
感
(
かん
)
じて、
全身
(
ぜんしん
)
の
肌
(
はだ
)
に
粟
(
あは
)
を
生
(
しやう
)
じた。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
頭
(
かしら
)
の
毛
(
け
)
長く
脊
(
せ
)
にたれたるが
半
(
なかば
)
はしろし、
丈
(
たけ
)
は
常並
(
つねなみ
)
の人よりたかく、
顔
(
かほ
)
は猿に似て赤からず、
眼
(
まなこ
)
大にして光りあり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
三十八年の
春
(
はる
)
に一家が東
京
(
けう
)
へ
住
(
す
)
み
移
(
うつ
)
るやうになつてから、やがて二
度
(
ど
)
目に買つてもらつたのが、前のにちよつと
毛
(
け
)
のは※たくらゐの五円ばかりの
箱形寫眞器
(
はこかたしやしんき
)
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
師走
(
しはす
)
の
中頃
(
なかごろ
)
で、
淀川堤
(
よどがはづつみ
)
には
冬枯
(
ふゆが
)
れの
草
(
くさ
)
が
羊
(
ひつじ
)
の
毛
(
け
)
のやうでところ/″\に
圓
(
まる
)
く
燒
(
や
)
いた
痕
(
あと
)
が
黒
(
くろ
)
く
見
(
み
)
えてゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
成程
(
なるほど
)
先刻
(
さつき
)
店
(
みせ
)
へ
来
(
き
)
た
田舎者
(
ゐなかもの
)
の
土左衛門
(
どざゑもん
)
だから、
悪人
(
あくにん
)
ながらも
宜
(
よ
)
い
心持
(
こゝろもち
)
はしない、
身
(
み
)
の
毛
(
け
)
慄立
(
よだ
)
つたが、
土左衛門
(
どざゑもん
)
突出
(
つきだ
)
してしまへと
云
(
い
)
ふので、
仕事師
(
しごとし
)
が
手鍵
(
てかぎ
)
を
持
(
も
)
つて
来
(
き
)
たり
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
妻
(
つま
)
は三つになる
次男
(
じなん
)
を、さもかわいらしそうに
胸
(
むね
)
に
抱
(
だ
)
きよせ子どものもじゃもじゃした
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
に、白くふっくらした髪をひつけてなんの
苦
(
く
)
もない
面持
(
おもも
)
ちに眠っている。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
今度
(
こんど
)
は
鼠
(
ねずみ
)
が
全身
(
ぜんしん
)
の
毛
(
け
)
を
逆立
(
さかだ
)
つて
居
(
ゐ
)
たので、
愛
(
あい
)
ちやんは
屹度
(
きつと
)
鼠
(
ねずみ
)
が
甚
(
ひど
)
く
怒
(
おこ
)
つたに
違
(
ちが
)
ひないと
思
(
おも
)
ひました。『そんなにお
前
(
まへ
)
が
嫌
(
きら
)
ひなら、もう
玉
(
たま
)
ちやんのことは
話
(
はな
)
さないわ!』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
さういふ
人達
(
ひとたち
)
は
生
(
い
)
きて
居
(
ゐ
)
る
鬪鷄
(
しやも
)
の
毛
(
け
)
をむしりまして、
煮
(
に
)
て
食
(
く
)
ふ
前
(
まへ
)
に
追
(
お
)
ひ
廻
(
まは
)
して
面白
(
おもしろ
)
がつたものです。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「真理」なんて云うものは、「約束」に
毛
(
け
)
の
生
(
は
)
えたもので、或る一時代の人間社会や自然現象を、支配し、若しくは支配するように見える、間に合わせの規則に過ぎない。
小僧の夢
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
歴史
(
れきし
)
のどこかに
毛
(
け
)
を
降
(
ふ
)
らした
記事
(
きじ
)
があるが、その
中
(
なか
)
の
或場合
(
あるばあひ
)
は
火山毛
(
かざんもう
)
であつたらしく
思
(
おも
)
はれる。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
そしてきょうこそ
子
(
こ
)
どもらがみんないっしょに
旅
(
たび
)
にたつのです。おかあさんはそれをあんまり
悲
(
かな
)
しんでおうぎ
形
(
がた
)
の
黄金
(
きん
)
の
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
をきのうまでにみんな
落
(
お
)
としてしまいました。
いちょうの実
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
彫刻
(
てうこく
)
は怪奇を極めて、
唐草模樣
(
からくさもやう
)
と鬼のやうな
縮
(
ちゞれ
)
つ
毛
(
け
)
の人間の首と、それから得體の知れない
髯文字
(
ひげもじ
)
がベタ一面に
彫
(
ほ
)
つてあつたのを、
暢氣
(
のんき
)
なガラツ八は、自分の煙草入れに附けて
銭形平次捕物控:083 鉄砲汁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
この
帶止
(
おびど
)
めは
細
(
ほそ
)
い
毛
(
け
)
のような
金絲
(
きんし
)
と
金
(
きん
)
の
粒
(
つぶ
)
でもつて
獅子
(
しゝ
)
の
形
(
かたち
)
をつくり、それに
寶石
(
ほうせき
)
をちりばめた
細
(
こま
)
かい
細工
(
さいく
)
は、
今日
(
こんにち
)
でもたやすく
出來
(
でき
)
ないと
思
(
おも
)
はれるほど
優
(
すぐ
)
れたものであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
卯
(
う
)
の
毛
(
け
)
も入れない厳しいところに情けがあるんだそうでございます、また世間普通の人情から申しますと、楽翁公のなされたように融通をつけるのが道理だと申すものもございます。
大菩薩峠:19 小名路の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
幼児
(
をさなご
)
は
黙
(
だま
)
つて、あたしを
見
(
み
)
つめてくれた。この
森蔭
(
もりかげ
)
の
端
(
はづれ
)
まであたしは
一緒
(
いつしよ
)
に
行
(
い
)
つてやつた。
此児
(
このこ
)
は
顫
(
ふる
)
へもしずに
歩
(
ある
)
いて
行
(
ゆ
)
く。
終
(
つひ
)
にその
赤
(
あか
)
い
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
が、
遠
(
とほ
)
く
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
に
消
(
き
)
えるまで
見送
(
みおく
)
つた。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
「その
家
(
いえ
)
の
軒下
(
のきした
)
に、
頭
(
あたま
)
の
毛
(
け
)
も
眉毛
(
まゆげ
)
もあごひげもまっしろな
爺
(
じい
)
さんがいました。」
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
大臣
(
だいじん
)
は
喜
(
よろこ
)
んで
品物
(
しなもの
)
を
見
(
み
)
ると、
皮衣
(
かはごろも
)
は
紺青色
(
こんじよういろ
)
で
毛
(
け
)
のさきは
黄金色
(
おうごんしよく
)
をしてゐます。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
と、
呼
(
よ
)
ばれ、
大
(
だい
)
の
御
(
ご
)
ひいき
者
(
もの
)
でした。それは
背中
(
せなか
)
をぐいと
高
(
たか
)
くしたり、
喉
(
のど
)
をごろごろ
鳴
(
な
)
らしたり
逆
(
ぎゃく
)
に
撫
(
な
)
でられると
毛
(
け
)
から
火
(
ひ
)
の
子
(
こ
)
を
出
(
だ
)
す
事
(
こと
)
まで
出来
(
でき
)
ました。
牝鶏
(
めんどり
)
はというと、
足
(
あし
)
がばかに
短
(
みじか
)
いので
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
見ると怪物は第二弾発射の、
兎
(
う
)
の
毛
(
け
)
程の隙もない身構えだ。
黄金仮面
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「元よりそちも一緒じゃ。今になって
怖
(
お
)
じ
毛
(
け
)
ついたか」
旗本退屈男:09 第九話 江戸に帰った退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
上
(
かみ
)
つ
毛
(
け
)
や赤城はふるき牧にして牛馬はなつ春かぜの山
舞姫
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
鈍
(
にぶ
)
き
毛
(
け
)
の
絨氈
(
じゆうたん
)
に甘き
蜜
(
みつ
)
の
闇
(
やみ
)
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
一本
(
いつぽん
)
毛
(
け
)
のないももんがあ
どんたく:絵入り小唄集
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
あっちの しらない
子
(
こ
)
は、
白
(
しろ
)
い
毛
(
け
)
の えりまきを して いました。ほかにも
男
(
おとこ
)
の
子
(
こ
)
や
女
(
おんな
)
の
子
(
こ
)
が おおぜい いました。
はつゆめ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
此
(
こ
)
の
髮
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
を
引拔
(
ひきぬ
)
かれますやうに……
骨身
(
ほねみ
)
に
應
(
こた
)
へるやうなんです……
蟲
(
むし
)
には
濟
(
す
)
まないと
存
(
ぞん
)
じながら……
眞個
(
ほんと
)
に
因果
(
いんぐわ
)
なんですわねえ。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
玄妙
(
げんみょう
)
きわまる槍と、
精妙無比
(
せいみょうむひ
)
な太刀はここにたがいの呼吸をはかり、たがいに、
兎
(
う
)
の
毛
(
け
)
のすきをねらい合って一瞬一瞬、にじりよった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
おかあさんはその
夕方
(
ゆうがた
)
、
姫
(
ひい
)
さんをそっとまくら
元
(
もと
)
に
呼
(
よ
)
び
寄
(
よ
)
せて、やせ
衰
(
おとろ
)
えた手で、
姫
(
ひい
)
さんのふさふさした
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
をさすりながら
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
ハチはキツネの
穴
(
あな
)
へとんでいって、
毛
(
け
)
をそられて、つるつるしているヤギの頭の上にとまって、いやっというほどさしました。
「テーブルよ、ごはんの用意」と、金貨をうむロバと、「こん棒、ふくろから」
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
成程、死人の
髮
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
を拔くと云ふ事は、惡い事かも
知
(
し
)
れぬ。しかし、かう云ふ死人の多くは、皆、その位な
事
(
こと
)
を、されてもいゝ
人間
(
にんげん
)
ばかりである。
羅生門
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
さうして
西風
(
にしかぜ
)
は
後
(
うしろ
)
で
括
(
くゝ
)
つた
穢
(
きたな
)
い
手拭
(
てぬぐひ
)
の
端
(
はし
)
を
捲
(
まく
)
つて、
油
(
あぶら
)
の
切
(
き
)
れた
埃
(
ほこり
)
だらけの
赤
(
あか
)
い
髮
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
を
扱
(
こ
)
きあげるやうにして
其
(
その
)
垢
(
あか
)
だらけの
首筋
(
くびすぢ
)
を
剥出
(
むきだし
)
にさせて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
“毛”の意味
《名詞》
(け)鳥類や哺乳類の体表をおおう、糸状のもの。体毛。
(け)髪。毛髪。
(出典:Wiktionary)
毛
常用漢字
小2
部首:⽑
4画
“毛”を含む語句
毛布
刷毛
赤毛布
羽毛
眉毛
山毛欅
冠毛
毛氈
毛皮
白毛
捲毛
紅毛
毛髪
髪毛
毛頭
毛莨
縮毛
毛受
慄毛
古毛布
...