“慄毛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おぞけ40.0%
おぞげ20.0%
そうけ20.0%
そうげ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は一瞬慄毛おぞけを振るつて後退あとずさるやうにして面を振り立てた。
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
鞭打ちなどより、慄毛おぞげの立つような恐ろしい目に会ったりした。が、弥吉には、それが又不思議に、そうされるごとに、かえって児太郎の美しさをみ込むように体内に感じるのだった。
お小姓児太郎 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
「そうしてみると、現在の浄善とは、屍体の状態が異う事になる」と云って検事が法水を見ると、法水も慄毛そうけ立った顔になっていた。
夢殿殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「実は、寝台の下に落ちていたんだが、それをこのメモと引合わせてみて、僕は全身が慄毛そうげ立った気がした。犯人はまさしく人形を使ったに違いないのだ」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)