“古毛布”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふるげっと40.0%
ふるけっと20.0%
ふるげつと20.0%
ふるもうふ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて陰士は山の芋の箱をうやうやしく古毛布ふるげっとにくるみ初めた。なにかからげるものはないかとあたりを見廻す。と、幸い主人が寝る時にきすてた縮緬ちりめん兵古帯へこおびがある。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
夜分は自分の着て居る袈裟と下衣したぎとが夜着であって、その上に一枚の古毛布ふるけっとでもあれば余程よいのですが、それもないのが多い。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
夜目よめなればこそだしもなれひるはづかしき古毛布ふるげつと乘客のりてしなさぞぞとられておほくはれぬやせづくこめしろほどりやしや九尺二間くしやくにけんけぶりつなあはれ手中しゆちゆうにかゝる此人このひと腕力ちからおぼつかなき細作ほそづくりに車夫しやふめかぬ人柄ひとがら華奢きやしやといふてめもせられぬ力役りきえき社會しやくわいつたとは請取うけとれず履歴りれき
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
富士男は寝台の上の古毛布ふるもうふをつえの先でおこしてみたが、そこにはなにもなかった。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)