“細作”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さいさく57.6%
しのび15.2%
かんじゃ12.1%
ほそづく6.1%
ものみ6.1%
おんみつ3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いま蜀中から帰った細作さいさくの報らせによると、黄権の妻子一族は、玄徳の怒りにふれ、ことごとく斬刑に処されたそうであります」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
結局は敵の間者かんじゃ細作しのびのうたがいを以って彼を館の内へ無理無体に引き摺り込もうとするらしいと、侍女は小坂部にささやいた。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
つまり私に徳川幕府の細作かんじゃになれと云われるのでした。当代の政治しおき順服まつろわぬ徒輩とはいを一気に殲滅ほろぼす下拵えを私にせよというのでした。
正雪の遺書 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
にがちゃれて、森永もりながのドロップスなど出してくれた。余等は注文ちゅうもんしてもぎ立ての玉蜀黍をの火で焼いてもらう。あるじは岡山県人、四十余の細作ほそづくりな男、余作君に過日こないだくすりは強過ぎ云々と云って居た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
安土の細作ものみは敏感に嗅ぎつけて、城中の空気と、またそれのすぐ反映している城下の情況とを頻々、信長のほうへ密報していた。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
城中から捜りに出ていた細作おんみつは、さっそく、立帰って
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)