“しのび”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シノビ
語句割合
微行62.2%
14.9%
忍術8.1%
細作6.8%
忍者2.7%
徒歩1.4%
忍船1.4%
窃盗1.4%
間牒1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
微行しのびの旅ではあり、また関ヶ原の真中で、そう贅沢ぜいたくな宿が取れるはずはないが、それにしてもこの座敷は、さように粗末なものではない。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
初陣ういじんの此の若武者わかむしゃ、霧に打たれ、雨に悩み、妖婆ようばのために取つて伏せられ、しのびをプツツリ切つて
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「何時何処から這入って来たな? いやいやお前は忍術しのびの達人、これは訊くだけ野暮かもしれない。……で、何か用事かな?」
五右衛門と新左 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
細作しのびは人並みに仕遂しとげたが、抜き合わせたら十のうち十までケシ飛ぶこと請合の非力者の腕、滅多に拳を刀に近づけるなよ、危ないから」
討たせてやらぬ敵討 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
木曾の野洲川やすがわに大きな勢力を持っているばかりでなく、また兵法の達人であるばかりでなく、乱波らっぱ忍者しのび)の上手で、この男が殺そうとけねらった人間で天寿をまっとうしている者はかつてなかった。
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ことによるとあのお艶という女は眷属様けんぞくさまのお一人がかりに人体にんたいをとってお徒歩しのびに出られるのではあるまいかなどと物識ものしり顔に並べ立てる者も出て来て、この説はかなりに有力になり
金襴べり御簾みすを下げた大身のお忍船しのびもまま見える。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
掬摸すり窃盗しのび……悪事ときたら何でもござれの、デパートみたいな男であったが、これも亡くなった父親に助けられたのを徳として、フッツリと悪の道を絶って
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
先陣せんぢん先駈さきがけ拔駈ぬけがけ間牒しのび
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)