“真上”のいろいろな読み方と例文
旧字:眞上
読み方割合
まうえ69.2%
まうへ30.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伊那丸いなまるの一とうが立てこもる小太郎山こたろうざんとりでが、いま、立っている真上まうえだとは、ゆめにも知らずにいただけに、身のさむくしてしまった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのルゾン号はいまもクイーン・メリー号を捜索のために、ちょうどこの真上まうえの洋上をただよっているのですよ
海底大陸 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その真上まうへには電燈が煌々くわうくわうと光を放つてゐる。かたはらには瀬戸火鉢せとひばちの鉄瓶が虫のくやうにたぎつてゐる。もし夜寒よさむが甚しければ、少し離れた瓦斯煖炉ガスだんろにも赤々と火が動いてゐる。
東京小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
寂光じやくくわうの浜に群れゐる大鴉それの真上まうへにまた一羽来し
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)