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真上
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まうえ
ふりがな文庫
“
真上
(
まうえ
)” の例文
旧字:
眞上
伊那丸
(
いなまる
)
の一
党
(
とう
)
が立てこもる
小太郎山
(
こたろうざん
)
の
砦
(
とりで
)
が、いま、立っている
真上
(
まうえ
)
だとは、
夢
(
ゆめ
)
にも知らずにいただけに、身の
毛
(
け
)
を
寒
(
さむ
)
くしてしまった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そのルゾン号はいまもクイーン・メリー号を捜索のために、ちょうどこの
真上
(
まうえ
)
の洋上をただよっているのですよ
海底大陸
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その
真上
(
まうえ
)
には電灯が
煌々
(
くわうくわう
)
と光を放つてゐる。
傍
(
かたはら
)
には
瀬戸火鉢
(
せとひばち
)
の鉄瓶が虫の啼くやうに
沸
(
たぎ
)
つてゐる。もし
夜寒
(
よさむ
)
が甚しければ、少し離れた
瓦斯煖炉
(
ガスだんろ
)
にも赤々と火が動いてゐる。
漱石山房の秋
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それは
白
(
しろ
)
っぽい、
幾分
(
いくぶん
)
ふわふわしたもので、そして
普通
(
ふつう
)
は
裸体
(
はだか
)
でございます。それが
肉体
(
にくたい
)
の
真上
(
まうえ
)
の
空中
(
くうちゅう
)
に、
同
(
おな
)
じ
姿勢
(
しせい
)
で
横臥
(
おうが
)
している
光景
(
ありさま
)
は、
決
(
けっ
)
してあまり
見
(
み
)
よいものではございませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
町の
真上
(
まうえ
)
に黒いガスの雲をわかしていた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
▼ もっと見る
いまは疑いの余地もない。大将尊氏の胸にあるものは、その
搦
(
から
)
め
手
(
て
)
の敵軍を、不意に、
真上
(
まうえ
)
から
撃
(
う
)
ち下ろすにあったにちがいない。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その天井の、ちょうど女の屍体が
横
(
よこたわ
)
っている
真上
(
まうえ
)
と
覚
(
おぼ
)
しい箇所に、小さな、黒い
環
(
わ
)
が見えていたのだ。いや、黒いと思ったのは、実は真紅な環で、血の
滲
(
にじ
)
み出た環であったのだ。
電気風呂の怪死事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そして咲耶子が、われとわが吹く
音色
(
ねいろ
)
にじぶんをすら忘れかけたころ、さらにすさまじい一
陣
(
じん
)
の
疾風
(
しっぷう
)
が、月のふところをでて、
小太郎山
(
こたろうざん
)
の
真上
(
まうえ
)
をびゅうッ——と
旋回
(
せんかい
)
しはじめた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そうなると、たとえば、にこにこ笑って人と話をしていながら、手に握ったナイフで相手の心臓の
真上
(
まうえ
)
をぐさりと刺すといったようなことを、一向
昂奮
(
こうふん
)
もせず
周章
(
あわ
)
てもせず、平気でやる。
毒瓦斯発明官:――金博士シリーズ・5――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
艦の位置は、今や、ほぼクロクロ島の
真上
(
まうえ
)
にあるのだ!
地球要塞
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
真
常用漢字
小3
部首:⽬
10画
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“真上”で始まる語句
真上空