“一攫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いっかく42.9%
ひとつか35.7%
ひとつかみ14.3%
ひとつま7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
他の一部は一攫いっかく万金を夢みて、熱病患者の如く狂いまわって居る。他の一部は一切の資産を失って、絶望のドン底に呻いている。
またそつとてゝとき頸筋くびすぢかみをこそつぱい一攫ひとつかみにされるやうにかんじた。おつぎはそと壁際かべぎは草刈籠くさかりかご脊負せおつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
退院後一カ月今日こんにちになって、過去を一攫ひとつかみにして、眼の前に並べて見ると、アイロニーの一語はますます鮮やかに頭の中に拈出ねんしゅつされる。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ただ一攫ひとつまみなりけるが、船の中に落つるとひとしく、つぶて打った水の輪のように舞って、花は、鶴ののごとくへさきにまで咲きこぼれる。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)