“いっかく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一角23.7%
一廓22.0%
一劃13.6%
一攫10.2%
一郭10.2%
一鶴10.2%
一掴8.5%
一閣1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一角いっかく入れてスタ/\スタ/\タヽヽヽヽヽとよく云いまするが嘘だそうです、聞きまするに馬は乗りたてからかけうと、馬がれていかんそうで
この建物の全体の構造から来るのであろうか、この建物の一廓いっかくに起るすべての物音は自然に中央に向って集まるように感ぜられるのであった。
(新字新仮名) / 島木健作(著)
しかし奥の限られた一劃いっかくだけには、ただならぬ気が充ちていた。二、三の部屋にも人の起きているらしい様子があった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一攫いっかく千金、相場よりほかに道はあるまいと、五十両張り、百両張り、二百両、三百両と主人に隠れて張ったのが張る一方からおもわく違いで
その震源地とみなされたのは、当然、高ノ師直のやかたがある一条今出川の一郭いっかくであり、衆目がそれと、そこへ寄ったときには、すでに驚くべき変貌が今出川には起っていた。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
雞群けいぐん一鶴いっかくであった。然し昔と今とは時代がちがうから、病むとも死ぬような事はあるまい。義理にからまれて思わぬ人に一生を寄せる事もあるまい……。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
たやすく一掴いっかく千金の金もうけができるにもかかわらず、いやしくもその品物が天下の人々のためにならぬ性質のものたる以上、世の実業家は捨ててこれを顧みぬという事であれば
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
小石川の邸内には、以前から一閣いっかくをなしている能舞台がある。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)