“ひとかど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一廉88.5%
一角10.3%
一簾1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
従って三五屋という名前は大阪では一廉ひとかど大商人おおあきんどで通っていたが、長崎では詰まらぬ商人あきんど宿に燻ぶっている狐鼠狐鼠こそこそ仲買に過ぎなかった。
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
が兎に角、彼はまるで口笛を吹くような調子で議会政治を論じ、序でに国策の機微にも触れ、いってみれば一角ひとかどの政客の風格を身辺に漂わしていた。
俗臭 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
かれはその増穂のすすきの意味を家族や侍女どもにも講釈して聞かせて、姫が非凡の才女であることを今更のように説明するとと共に、自分もまた一簾ひとかどの物識りであることを暗に説き誇った。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)