“いちれん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一聯54.3%
一連22.9%
一臠8.6%
一簾5.7%
一蓮5.7%
一奩2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは彼が、所謂いわゆる自己嫌悪、肉親憎悪、人間憎悪とう一聯いちれんの特殊な感情を、多分に附与ふよされていたことを語るものであるかも知れない。
(新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
内新好ないしんかうが『一目ひとめ土堤づゝみ』に穿ゑぐりしつう仕込じこみおん作者さくしや様方さまがた一連いちれんを云ふなれば、其職分しよくぶんさらおもくしてたふときは扇子せんす前額ひたひきたへる幇間だいこならんや。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
私は広く四方八方の世人せじんに向こうて、まあうそと思って一度味わってみてください、と絶叫ぜっきょうしたい。私はけっして嘘言きょげんかない。どうかまずその肉の一臠いちれんめてみてください。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
すると、一簾いちれんの蔭からさし招くものがあった。たれかとみれば、これも近ごろ勲功の臣として、内裏でも、また外でも、かくれない羽振りの人、千種ちぐさとうノ中将忠顕ただあきだった。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「きょうは呉越同舟ごえつどうしゅうの船かね、それとも一蓮いちれんママしょうの船かね」
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
一奩いちれん楼角雨ろうかくのあめ閑殺かんさつす古今人ここんのひと
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)