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一郭
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いっかく
ふりがな文庫
“
一郭
(
いっかく
)” の例文
マニラの日本人町はカンデラリア天主堂の裏の
一郭
(
いっかく
)
と、マニラの湊口、ディラオの郊外にある。
呂宋の壺
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
その震源地とみなされたのは、当然、高ノ師直のやかたがある一条今出川の
一郭
(
いっかく
)
であり、衆目がそれと、そこへ寄ったときには、すでに驚くべき変貌が今出川には起っていた。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
話をするのが
億劫
(
おっくう
)
になったので、彼は座席に深く背をもたせ、窓の外ばかりを見ていた。街並が急に明るくなって、八百屋だの薬屋だのが群れている
一郭
(
いっかく
)
に出た。矢木が言った。
記憶
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
時雨女史の知合いであったのだろう。みなむかしの夢である。昭和二十年の三月十日に空襲に遭って、この町も無くなってしまった。吉原土手のへりにわずかに
一郭
(
いっかく
)
焼け残っているに過ぎない。
安い頭
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
丁度瀬の早い
渓川
(
たにがわ
)
のところどころに、
澱
(
よど
)
んだ
淵
(
ふち
)
が出来るように、下町の
雑沓
(
ざっとう
)
する
巷
(
ちまた
)
と巷の
間
(
あわい
)
に
挟
(
はさ
)
まりながら、極めて特殊の場合か、特殊の人でもなければめったに通行しないような閑静な
一郭
(
いっかく
)
が
秘密
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
何をみとめたのか、とつぜん身をひるがえして、立花城の
一郭
(
いっかく
)
の内へ飛んで行った。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
郭
常用漢字
中学
部首:⾢
11画
“一”で始まる語句
一
一人
一寸
一言
一時
一昨日
一日
一度
一所
一瞥