“差櫛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さしぐし75.0%
くし25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてくしの目を髪に立てやうとは思はないのであるから、こてを当てるとぐ手で上へ差櫛さしぐしで止めて、やがて護謨ごむの紐で其れが結ばれ、自分の髪は三つに組まれて投げる様に輪にされる。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
ですからもう差櫛さしぐしが出来たり、かんざしがさせたり、その時分から出来たのでした。南みち子と言ふ一人の生徒を羨まないのは、学校の中でも極めて小い組の人達だけだつたであらうと思ひます。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
差櫛くし珊瑚珠たまのついた鼈甲べっこうの簪を懐紙につつんで帯の間へ大事そうにしまいこみ、つまさきを帯止めにはさんで、おしりをはしょった。