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こいねが
ふりがな文庫
“
希
(
こいねが
)” の例文
現界の富強を
希
(
こいねが
)
わず、神界の福楽を
欣求
(
ごんぐ
)
する鼻を
貴
(
たっと
)
ぶあつまりは、崇高幽玄、霊物を照破する鼻に帰依して財宝身命を捧げました。
鼻の表現
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
今度こういう名の子がこの家に誕生しましたからこの後は尊き神達の守護の下に保育されんことを
希
(
こいねが
)
うというて
読経
(
どきょう
)
供養
(
くよう
)
をする。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
これらの議員は、いずれも財産を思うもの一人もなく、等しく自己の生命を全うして、未来の安楽を
希
(
こいねが
)
うものばかりである。
太陽系統の滅亡
(新字新仮名)
/
木村小舟
(著)
夫人は、むしろ初めから、このことを予期して居たのではあるまいか? そうして、なお、念のために超自然的なことを、
希
(
こいねが
)
ったのではあるまいか?
印象
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
実力あるものは千にして、養子となるものは一、出身を
希
(
こいねが
)
うものは万にして、賄賂もしくは「株」あるいは「寸志」によりてその志を達するものは十。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
▼ もっと見る
そのうえ——ひょっとしたら——自分の熱情の
真摯
(
しんし
)
なのにおそらく心を動かしはすまいか、などと彼はなお
希
(
こいねが
)
った。
ジャン・クリストフ:04 第二巻 朝
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
こんな晩に
夜烏
(
よがらす
)
が啼くと、きっと人が死ぬんだと私は考えて、どうかして烏の啼かないようにと心に
希
(
こいねが
)
っていた。お繁は三十三四の痩せた女の人である。
夜の喜び
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
一年
(
ひととせ
)
と二月は
仇
(
あだ
)
に過ぎざりき、ただ
貴嬢
(
きみ
)
にはあまり早く来たり、われには
遅
(
おそ
)
く来たれり、
貴嬢
(
きみ
)
は
永久
(
とこしえ
)
に来たらざるを
希
(
こいねが
)
い、われは一日も早かれとまちぬ
おとずれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
私は唯両国橋の
有無
(
ゆうむ
)
にかかわらずその
上下
(
かみしも
)
に今なお渡場が残されてある如く隅田川その他の川筋にいつまでも昔のままの渡船のあらん事を
希
(
こいねが
)
うのである。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
もし私の記事によってこの
渓
(
たに
)
を探勝せられるものがあるなら、
希
(
こいねが
)
わくは自然の愛護を忘れぬようにして欲しい。
雲仙岳
(新字新仮名)
/
菊池幽芳
(著)
「みな極楽安養すべきこと、何ぞ疑ひこれあるべく候
哉
(
や
)
、片時も今生の暇、
希
(
こいねが
)
ふばかりに候」と結んで居る。
島原の乱
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
されば法官がその
望
(
のぞみ
)
で、
就中
(
なかんずく
)
希
(
こいねが
)
った判事に志を得て、新たに、はじめて、その方は……と神聖にして犯すべからざる天下控訴院の椅子にかかろうとする二三日。
政談十二社
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
太初
(
はじめ
)
に
道
(
ことば
)
があったか
行
(
おこない
)
があったか、私はそれを知らない。
然
(
しか
)
し誰がそれを知っていよう、私はそれを知りたいと
希
(
こいねが
)
う。そして誰がそれを知りたいと希わぬだろう。
惜みなく愛は奪う
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
純粋なものに浄化させて行き度いと
希
(
こいねが
)
う自分は、最も計り難い、最も絶対な一大事として、愛する良人との死別ということをも考えずにはいられなく成ったのです。
偶感一語
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
彼はただ、
能
(
あた
)
うかぎり兵を損ぜず、無血の戦果と最大の戦果を
希
(
こいねが
)
っているに過ぎないのだ。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いかに
忙
(
いそが
)
しい人といえどもかの実行の範囲内にあると思うし、また
希
(
こいねが
)
わくは一年に一回ぐらい一週間なり十日間なりほとんど俗事を忘るるごとき
境涯
(
きょうがい
)
に入ることができるならば
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
国家的弔意の表示を含むものでありたいと
希
(
こいねが
)
ふのは必ずしも私一人ではありますまい。
偉大なる近代劇場人
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
どこに陛下の人格を敬愛してますます徳に進ませ玉うように
希
(
こいねが
)
う真の忠臣があるか。
謀叛論(草稿)
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
彼
(
か
)
れ宋儒は人民精神の発達を
忌
(
いみ
)
てこれを
希
(
こいねが
)
わず、
寧
(
むし
)
ろこれを或る範囲内に入れ、その自主を失なわしめ、唯だ少年の子弟をして
徒
(
いたず
)
らに依頼心を増長せしめ、その極や卑屈自から
愧
(
は
)
じず
祝東京専門学校之開校
(新字新仮名)
/
小野梓
(著)
希
(
こいねが
)
わくは世の兄弟姉妹よ、血あり
涙
(
なんだ
)
あらば、来りてこれを賛助せられん事を。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
ふと、心から、それを
希
(
こいねが
)
ったりした。
浮動する地価
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
畏
(
かしこ
)
き御推賛の情け深き
御瞳
(
おひとみ
)
を、この処女作の上にくだしたまわらんことを、厚かましくも
希
(
こいねが
)
いたいのでありまする。
ジャン・クリストフ:03 第一巻 曙
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
既に述べしが如く余は江戸演劇の演奏をして能ふかぎり従来の形式と精神とを保持せしめん事を
希
(
こいねが
)
ふものたり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
すると花嫁の随行者はその
要償金
(
ようしょうきん
)
の
幾許
(
いくばく
)
を与えて、まず安全の通過を
希
(
こいねが
)
いここに始めて通過し得らるるのです。もちろんこれは都会には行われて居りません。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
一、余去年
已来
(
いらい
)
心蹟百変、挙げて数え難し。
就中
(
なかんずく
)
趙の
貫高
(
かんこう
)
を
希
(
こいねが
)
い、楚の
屈平
(
くっぺい
)
を仰ぐ、諸知友の知る所なり。故に子遠が送別の句に「燕趙の多士一貫高、荊楚の深憂
只
(
ただ
)
屈平」
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
しばらくもともに遊ばんことを
希
(
こいねが
)
うや、親しく、優しく勉めてすなれど、不断は
此方
(
こなた
)
より遠ざかりしが、その時は先にあまり淋しくて、友欲しき念の堪えがたかりしその心のまだ
失
(
う
)
せざると
竜潭譚
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
人間として生れて来た以上は、肉体に於ても、又精神に於ても各々其の経験を出来得る限り多く営みたいという事は誰しも常に思い
希
(
こいねが
)
うところであり、又此れが生活として意義ある事であろうと思う。
絶望より生ずる文芸
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ベートーヴェン、レーヴェ、シューベルト、ブラームスなど、「みずから
希
(
こいねが
)
わずして独創的なる人々、」
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
ココに一つの説あり、全く自家の
腴
(
ゆ
)
を欲し富貴逸楽を
希
(
こいねが
)
わんとて賄賂を行うもあり、また
恬憺
(
てんたん
)
無為
(
むい
)
にせば終身
聞
(
きこ
)
ゆる
無
(
な
)
きのみならず、
上
(
かみ
)
のために心力を尽すこともなし得ず
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
家の神様に向い「この花嫁は某から貰い受けて今日より我が家の人となりました。ついては村の神様ならびに家の神様は今日以後この花嫁の
庇護
(
ひご
)
者とならんことを
希
(
こいねが
)
います」
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
さるに
町方
(
まちかた
)
の者としいへば、かたゐなる
児
(
こ
)
ども
尊
(
とうと
)
び敬ひて、
頃刻
(
しばらく
)
もともに遊ばんことを
希
(
こいねが
)
ふや、親しく、優しく勉めてすなれど、不断はこなたより遠ざかりしが、その時は先にあまり
淋
(
さび
)
しくて
竜潭譚
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
そしてレオンハルトからそのりっぱな理由を与えてもらいたいと
希
(
こいねが
)
った。彼の方から話をしかけた。レオンハルトはいつもの静かな調子で答えて、別に熱心さを示さなかった。
ジャン・クリストフ:05 第三巻 青年
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
真の音楽家にとっては、音楽は自分が呼吸する空気であり、自分を包む空である。彼の魂自身がすでに音楽である。彼の魂が愛し憎み苦しみ恐れ
希
(
こいねが
)
うところのもの、そのすべてが音楽である。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
希
常用漢字
小4
部首:⼱
7画
“希”を含む語句
希臘
希望
希有
希伯来
希臘風
希臘人
希代
希臘語
希臘型
希求
奉希
古希臘
韋提希夫人
希知
希望者
乃木希典
希世
希伯來人
希臘悲劇
希臘思想
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