ねがは)” の例文
ねがはくは之が一片の報告書ではなくして、伝統を守護しその礎の上に立つて更に健実な創造へと進むこの上ない準備となることを望んで止まない。
和紙十年 (新字旧仮名) / 柳宗悦(著)
ねがはくは、雑誌「温泉」編集部諸大人、早々に円生君と私の対談会でも、どこかの温泉でおん催しあらんことを。呵々)
落語家温泉録 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
わが鼬將軍いたちしやうぐんよ。いたづらにとりなどかまふな。毒蛇コブラ咬倒かみたふしたあとは、ねがはくはねずみれ。はへでは役不足やくぶそくであらうもれない。きみは獸中ぢうちうはやぶさである。……
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
斯の如きは素願にあらず、ねがはくは名もなく誉もなき村人の中に交りて、わが「真村」をその幽囚より救はんか。
客居偶録 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
斯地希埋屍 斯の地ねがはくはかばねを埋めむ。
閉戸閑詠 (新字旧仮名) / 河上肇(著)
ねがはくは永久に靜かな山であつて呉れ。
梅雨紀行 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
ねがはくはわが命の最後をはりまで
歓楽 (旧字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
召捕めしとり相糺あひたゞす所一向に存ぜざる由申せり確乎しかと段右衞門が仕業しわざ相違無さうゐなきやとなほまた糺問たゞし有ければ其儀少も相違御座なくねがはくはわたくし事段右衞門に對面おほせ付けられくださる樣にと願ひければ大岡殿其趣きなれば段右衞門儀其方そのはうと近日對決たいけつ申付けんまづ今日けふは引取べしと申渡されけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ねがはくははりきずつくことなかれ。お孃樣ぢやうさまこれめせと、乳母うばならむはしさゝぐるを、いはく、ヱプロンけて白魚しらうを料理れうり出來できますかと。うをくべし。手首てくびしろさら可三寸さんずんばかり
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)