“擘”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つんざ61.5%
15.4%
つん7.7%
はく7.7%
ひきさき7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれどもその声が止むか止まぬに、もうひとつ別の、松永博士の、鋭いつんざくような叫び声が、激しい跫音と共に、闇の中を転ろげるように戸口のほうへつッ走った。
三狂人 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
人は上下にかれ貧富に隔てられた。のろいを以て語られる資本制度は、その帰結であった。事実が示す如く、工藝美の衰頽すいたいと資本制度の勃興ぼっこうとは平行する。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
一彎の長汀ただ寂寞として、碎くる浪の咆哮が、容赦もなく人の心をつんざく。黒一點の楠野君の姿さへ、見る程に見る程に遠ざかツて行く。肇さんの頭は低く垂れた。
漂泊 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
『五雑俎』九に〈狡兎は鷹来りつに遇えばすなわち仰ぎ臥し足を以てその爪をはくしてこれを裂く、鷹すなわち死す云々、また鷹石に遇えばすなわち撲つあたわず
とてもしぬべき命也、ひきさきころさばころし給へ、もしなさけあらば助たまへと怖々こは/\熊をなでければ、熊はおきなほりたるやうにてありしが、しばしありてすゝみいでわししりにておしやるゆゑ