“蕞爾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さいじ80.0%
さつじ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
欧州にはただ蕞爾さいじたるジブラルタルにアフリカに多いマカクス・イヌウスとて日本猴に酷似しながら全く尾のない猴が住んでいたが、十年ほど前流行病で全滅した。
唯日本、蕞爾さいじたる孤島によつて、(中略)行ふこと能はず。其の亡滅を取ること必せり。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
今大王北平にりて数群を取りたもうといえども、数月すうげつ以来にして、なお蕞爾さつじたる一隅の地をづる能わず、くらぶるに天下を以てすれば、十五にして未だそのいつをも有したまわず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)